- エアコン使用時の換気の必要性
- エアコン+換気扇併用のメリット
- エアコン使用時の換気方法
- エアコンの定期掃除の重要性
エアコンを使い室内を閉め切っていると、部屋の臭いが気になることがあります。
そこで最近は、エアコンの効率化と室内の空気質向上のために「エアコン」と「換気扇」を同時に使う方法が注目されています。
しかし、何も知らずに併用すると冷暖房効率が下がったり、電気代が無駄になったりする恐れも。
そこでこの記事では、エアコン使用時の換気の必要性からエアコンと換気扇を併用するメリット・デメリット、併用する際のおすすめの方法まで解説していきます。
健康的で快適な室内環境を維持するために、ぜひ最後までチェックしてください。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
「エアコンがあるから換気不要」論は間違い!

冒頭でもお話ししたように、エアコン使用時の換気不要論は間違いです。
エアコンは室内機と室外機があり、「外の空気を室内に取り込んでいる」と勘違いしている方も少なくありません。
しかし実際には、室内の空気を取り込み、熱交換器が冷たく・暖めてから戻す仕組みになっています。
室外機側にもファンはありますが、これは空気循環の際の熱い空気を排出するだけのものです。
エアコンのメーカー・機種によっては、換気機能付きエアコンもありますが、それはほんとに一部の機種のみです。

そもそもエアコン使用時に換気がいらないなら、換気機能付きの機種があるのは矛盾しています!
エアコン使用時の換気の必要性


冷暖房時などエアコンを使用している際、「なぜ換気が必要なの?」と感じる方もいるでしょう。
エアコンは室内の温度・湿度を居心地の良い状態にしてくれる強い味方です。
ですが、密閉状態での長時間の稼働は、二酸化炭素の濃度を上昇させ、ウィルスやアレルギー物質が部屋中に溜まりやすくなります。
結果、室内の空気環境が悪化してしまい、健康面に悪影響を及ぼすリスクがあります。
また、室内には人の汗や食べ物、ゴミ、ペットなどの様々な臭いも存在しています。
こうした臭いを壁や家具、服などにこびりつかせないためにも換気は大切になってきます。



エアコン使用時は換気扇や空気清浄機などの併用は欠かせません!
【エアコン+換気扇】を併用するメリット


エアコンと換気扇を一緒に使うことで、室内の空気循環がスムーズになり、快適な空間が作れるようになります。
特に湿気や臭いがこもりやすい環境では、併用による効果が実感しやすくなるでしょう。
- 温度ムラの解消できる
- 湿気とにおいの排出
- エアコン内部の乾燥促進
- 省エネ効果の向上
温度ムラの解消できる
エアコンを運転しながら換気扇を回すことで、冷気や暖気が部屋全体に行き渡りやすくなります。
結果として、一部の場所だけが冷えすぎたり暖まりすぎたりすることが防げ、室温のムラを感じにくくなります。
体感温度が安定するため、エアコンの設定温度を調整しても快適さを維持できます。



閉め切っていても、扇風機やサーキュレーターを使えばムラは解消できます!
湿気とにおいの排出
キッチンや浴室で発生する湿気や生活臭を効率的に外へ排出できる点は、換気扇ならではの強みです。
湿度が高い状態が続くとエアコン内部に結露がたまりやすくなりますが、換気扇の併用により除湿の負担を軽減できます。
結果としてカビの発生を抑え、衛生的な空間が保てます。
エアコン内部の乾燥促進
エアコンの運転を停止した後も換気扇を回しておくと、内部に残った水分が蒸発しやすくなります。
特に熱交換器やドレンパンに水分がたまりやすい機種では、この乾燥効果が重要です。
湿気を減らすことでカビや雑菌の繁殖を抑え、結果的にクリーニングの頻度を減らせます。



冷房・除湿には送風運転(内部クリーン)を1時間ほど行うのも効果的です!
省エネ効果の向上
室内の空気が循環しやすくなることで、設定温度に達するまでの時間が短くなります。
エアコンの運転時間が減ることで消費電力の削減につながり、毎月の電気代にも好影響があるでしょう。
日常的な小さな節電の積み重ねが、大きな節約を生むポイントです。
【エアコン+換気扇】を併用するデメリットと注意点


エアコンと換気扇を併用することには多くのメリットがありますが、正しく使わないと逆効果になることもあります。
ここでは併用するデメリットをご紹介していきます。
- 電気代が増える可能性がある
- 設定温度が下がり(上がり)にくくなる
- 外部からのホコリや花粉の侵入
- 騒音・振動の増加
電気代が増える可能性がある
「エアコン+換気扇」の併用メリットでは、省エネ効果がありましたが、使い方によっては電気代が増えることもあります。
換気扇の運転には当然電力が必要です。
古い換気扇や風量の強い機種では、想像以上に消費電力が増えることも。



「必要なときだけ運転する」「
風量を下げる」といった工夫で電気代の無駄を防ぎましょう!
設定温度が下がり(上がり)にくくなる
換気扇によって外気が入り込むと、冷暖房の効率が落ちることがあります。
夏場に冷房を使っているときに熱い空気が入り込めば、室温がなかなか下がらず、エアコンの稼働時間が長くなってしまいます。
必要に応じて換気のタイミングや換気扇の風量を調整することが大切です。
外部からのホコリや花粉の侵入
換気扇は外気を取り込むため、フィルターを通していても花粉やホコリが入り込むリスクがあります。
特に春の花粉シーズンや黄砂が多い時期は注意が必要です。
こまめなフィルター清掃や高性能フィルターへの切り替えなど、室内の空気環境を守る工夫を忘れないようにしましょう。



フィルター掃除は2週に1度が目安ですが、状況によって増やすのがベスト!
騒音・振動の増加
換気扇の運転音が気になるという声も少なくありません。
特に深夜や静かな時間帯では、わずかな音でもストレスに感じることがあるでしょう。
振動や音が気になる場合は、防振パッドを使ったり、静音タイプの換気扇に買い替えたりすることを検討してみてください。
エアコンを使いながら換気する方法


実際にエアコン+換気扇を併用する際は、「どのタイミングで」「どのくらいの風量で回すか?」がポイントです。
ここでは効果的な運用方法についてご紹介していきます。
- 1時間に5分ほどの換気
- 換気扇を使う
- 適切な風量設定する
- タイマー機能の活用
- 部屋のゾーニング
- 運転モードの選択する
- 空気の通り道を作る
- 空気清浄機の活用も有効
1時間に5分ほどの換気
換気の頻度は1時間に約5分ほどが目安になります。
もちろん、部屋の大きさや室内の人数、空気環境などによっても違ってきます。
ただし、【1時間に10分行う】よりも【1時間に5分を2回続ける】方が効果は高くなります。



効果的な換気には回数も大切です!
換気扇を使う
冷暖房時に換気を行うなら換気扇を使った方法もあります。
換気扇ならエアコンの冷える・暖める効果のロスを最小限に抑えることができます。
また、スイッチ一つで起動でき、換気扇の機種によっては風量調整も行えます。



さらに効果的に行うなら、窓を開けて換気扇を使う方法を試しましょう!
適切な風量設定する
換気扇を「弱」や「中」といった風量から始め、室内の温度変化を観察しましょう。
風量が強すぎると、せっかく冷やしたり暖めたりした空気が外に出てしまい、冷暖房効率が著しく低下してしまいます。
風の流れや体感温度を確認しながら、何度か試して最適なバランスを見つけることが重要です。
タイマー機能の活用
タイマー機能のついた換気扇が設置されているなら、タイマー機能を使い「エアコンの運転開始から15〜30分後に自動で換気を始める」ことも可能になります。
空気が循環したタイミングで換気ができ、効率よく室内の空気を入れ替えることができます。
エアコンと連動可能な換気扇なら、さらに手間を省くことも。
部屋のゾーニング
リビングとキッチンがつながっているような開放的な間取りでは、換気扇を稼働させるエリアとエアコンを使うエリアを意識的に分けて運用することで、空気の流れがよくなります。
窓やドアの位置も活かし、吸気と排気のルートを意識して配置すると、効率的な換気が可能になります。



サーキュレーターや扇風機を使うとさらに効果があがります!
運転モードの選択する
冷房・暖房だけに頼らず、除湿や送風といった機能も活用することで、より快適な空間が実現します。
除湿では湿度を下げつつ室温を保ち、送風モードは空気を循環させるのに役立ちます。
季節やその日の天候によって適切に使い分けましょう。



適切に空気の流れを作れると、送風だけでも涼しい環境を作ることも可能です(真夏以外)!
空気の通り道を作る
「きちんと換気したい」なら、窓を2つ開けて空気の通り道を作るのがおすすめです。
窓が対角線上にあれば、スムーズに空気が行き来できます。
部屋の状況によっては窓が1つしかない・全くないことも考えられるので、サーキュレーターを併用するのもありです。
空気清浄機の活用も有効
換気扇がない部屋や窓を開けたくない方は、空気清浄機を使うのも良いでしょう。
空気清浄機ならエアコン効果のロスも最低限で済みます。
ただし、空気清浄機のフィルターは定期的に掃除する必要があります。



掃除を怠ると臭いや性能の低下、健康への影響も心配です!
エアコンの定期的なクリーニングの重要性


「換気扇と併用する」「窓を開ける」などの換気方法は、室内の空気環境をより良くしてくれるのは間違いありません。
しかし、エアコンと換気扇を上手に併用していても、エアコン内部にほこりやカビがたまれば、効果は落ちてしまいます。
特に熱交換器に汚れが付着すると、冷暖房効率が下がり電気代も余計にかかり、健康面でもデメリットが生じてしまいます。
専門業者によるエアコンクリーニングでは、普段の掃除では届かない内部までしっかり洗浄してくれます。
内部の湿気によるカビの発生を抑え、清潔な空気を保ちやすくなるため、小さなお子さんや高齢者がいる家庭でも安心です。
初めてクリーニングを依頼する方は、不安もあるかもしれませんが、多くの業者が事前見積りや作業説明を丁寧に行ってくれるため、安心して依頼できます。



フィルター掃除は自力でも可能ですが、内部はプロに任せるのがベストです!
換気扇を回す際のメンテナンスと注意点


換気扇は「ただ回していれば大丈夫!」というわけではありません。
定期的なメンテナンスを怠ると、換気効率の低下や換気扇自体の故障につながることも。
フィルター・羽根の定期清掃
換気扇のフィルターや羽根には、ホコリや油分が付きやすく、それを放置すると風量が落ち、消費電力が増える原因になります。
月に1回を目安に中性洗剤で丁寧に洗いましょう。
汚れが取れにくい場合や分解が難しい場合は、プロの業者に依頼するのも一つの手段です。



掃除回数を減らすには、貼り付けるフィルターの装着も効果的です!
異音チェックと潤滑
換気扇から「キィー」や「ビビビ」といった音が出た場合、ベアリングやモーターが摩耗している可能性があります。
このような異音に気づいたら、すぐに運転を停止し、修理業者に点検を依頼してみましょう。
異音を放置すると最悪の場合、故障・火災の原因にもなります。
交換部品の定期点検
換気扇に使用されているゴムパッキンやフィルターなどの部品には寿命があります。
劣化した部品をそのまま使い続けると、隙間風や異臭が発生することもあるため、マニュアルに記載された交換時期を守り、定期的に点検・交換を行うことが大切です。
長い目で見ると、定期的な交換がコスト削減にもつながります。
エアコン使用時の換気扇について:まとめ
この記事では、エアコン使用時の換気の必要性や方法などについて詳しく解説してきました。
ネット上などでは、「エアコンを使っているときは換気不要」という説もあります。
しかし、これは全くのデタラメです。
エアコン使用時に換気をしないと、室内の空気環境の悪化やウィルスや細菌などが溜まってしまいます。
実際にエアコン使用時に換気を行う際は、窓を開ける以外にも換気扇や空気清浄機の使用などの方法があります。
日々の生活の中で、エアコンと換気扇を上手に組み合わせ、清潔で快適な室内環境を保つための工夫を怠らないようにしましょう!
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