エアコンクリーニングは空気の質を改善し、エアコンの寿命を延ばすためには欠かせないメンテナンス作業です。
しかし、エアコンクリーニングの際には大量の水が使用され、その過程で「排水」が発生します。
この排水には、カビやホコリ、洗浄剤の成分などが含まれており、正しく処理しないと環境に悪影響を及ぼす可能性があります。
この記事では、エアコンクリーニングで出る排水の中身や処理方法などについて詳しく解説していきます。
排水の正しい取り扱いを知ることで、エアコンクリーニングの効果を最大限に引き出し、環境に配慮した行動を取るための参考にしてください。
エアコンクリーニングで出る排水とは?
エアコンクリーニングで出た排水は、内部の汚れを洗い流す際に発生した水です。
この排水には長期間蓄積したカビやホコリ、油汚れ、そしてクリーニングに使用された洗剤などが含まれています。
一見、掃除後の普通の水に見えることもありますが、実際には様々な有害物質を含んでいるため、適切な処理が必要になります。
排水の発生する原因
排水が出る主な原因は、エアコン内部にたまった汚れを除去するために使われる大量の水と洗剤です。
熱交換器やファン、ドレンパンなどの部品に付着したカビやホコリを洗い流す過程で、この汚れた水が作られます。
長期間メンテナンスされていないエアコンでは汚れの量が多く、排水の状態も悪化しやすいです!
排水の内容物とその影響
エアコンクリーニングの排水には、目に見えない細菌やカビの胞子、化学洗剤の成分が含まれており、これらが環境や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
排水をそのまま流してしまうと、水路や土壌を汚染するリスクがあり、周囲の自然環境にダメージを与えることも考えられます。
排水が環境に与える影響
エアコンクリーニングで出た排水を適切に処理しない場合、環境汚染の原因になります。
カビや化学物質を含んだ水が自然界に放出されると、植物や動物に悪影響を及ぼすことがあります。
また、水路に排水が流れ込むと水質汚染が進み、地域の生態系に大きな負担をかけることになります。
「水質汚濁防止法」という法律でも、そのまま排水処理することは禁止されています!
エアコンクリーニングで出た排水の3つの処理方法パターン
エアコンクリーニングで出た汚れやカビ、洗剤が含まれた汚水。
使用しているエアコンや汚れ具合、使う洗剤によって水の量は変わってきますが、処理方法は次の3パターンです。
パターン1:業者に任せる・持ち帰る
先ほどもご紹介したとおりクリーニング後の排水をそのまま捨てることは、「水質汚濁防止法」という法律で禁止されています。
そのため、依頼した業者によっては業者側が「持ち帰る」「その場で処理する」ことも多いです。
どちらの場合でも中和処理を行い、排水処理してくれるケースがほとんどです!
パターン2:自宅で処理する
クリーニング業者によっては「掃除後の排水処理は自分で行ってください」というパターンもあります。
その場合には中和剤で中性にしてから、お風呂場やトイレ、洗面所などから処理しましょう。
「自分で処理したくない」という方は、『排水処理を業者が行っているか?』を事前に確認しておくのがおすすめです!
パターン3:野外へ排出する
エアコンクリーニングで出る排水には2種類あります。
1つがエアコンを覆ったビニールに溜まる水、もう1つがドレンホースを通って野外に排出される水です。
室内で出る水に関しては業者・自分のどちらかが処理することになりますが、野外の排水は基本的にそのまま流れていきます。
「野外の排水もきちんと処理したい」という場合には、事前に業者に伝えておくのがベストです。
エアコンクリーニング後の排水の処理方法
エアコンクリーニングで発生した排水は、適切に処理する必要があります。
ここでは、一般的な排水処理の方法と注意点について解説していきます。
排水の適切な処理方法
エアコンクリーニング業者は排水を回収し、適切に処理する義務があります。
排水を直接排水口や下水に流さず、専用の容器に回収し、自治体の規定に従って処理することが基本です。
排水を直接流してはいけない理由
排水を直接流すことは環境や衛生面でのリスクを高めます。
特に、化学洗剤やカビの胞子が含まれている排水は、下水道に流すと汚染を引き起こす原因となります。
また、適切に処理されない場合、土壌や水質の汚染にもつながるため法律で規制されている場合もあります。
業者選びのポイントと排水処理の確認
エアコンクリーニング業者を選ぶ際には、排水処理の方法を確認することが重要です。
信頼できる業者なら、排水を適切に処理するための手順をしっかりと説明してくれます。
また、回収した排水をどのように処理するかについても明確にしています。
気になる方は、見積もりや事前説明の段階で排水の取り扱いについての質問をすると良いでしょう!
エアコンクリーニング後の水回りのトラブルを防ぐ方法
エアコンクリーニング後に発生する可能性のある水回りのトラブル。
事前の予防策や適切な処理を行うことである程度は防ぐことができます。
水漏れの原因や対策
エアコンクリーニング後によくある水漏れのトラブルは、本体の設置不良とドレンホースの詰まりの2つが考えられます。
まずはエアコン本体の設置不良ですが、クリーニングを行ったことで水が外に排出されずに溜まってしまうことがあります。
エアコンクリーニングが終わったら、運転を開始する前に設置位置を確認しましょう。
2つ目がドレンホースの詰まりです。
エアコン内部の汚れが取れてもドレンホース内で詰まってしまうと、水が排出されずに室内に逆流してしまいます。
定期的な掃除も必要
エアコンクリーニング後の水漏れを防ぐには、定期的な掃除が重要です。
内部のホコリやカビが溜まっていなければ、ドレンホースを詰まらす原因にもなりません。
2週間に1回程度はフィルターのホコリを取り、水で洗浄するのがおすすめです。
プロにエアコンクリーニングを依頼するなら1年に1回程度が目安になります!
ドレンホースを掃除する必要性
ドレンホースを掃除する必要性は、水漏れ以外にも存在します。
掃除しない場合の不具合
「ドレンホースを一度も掃除したことがない」という方も多いかもしれません。
エアコンを買ったばかりなら問題ないかもしれませんが、時間が経つにつれ、次のような悪影響をもたらすことも予想できます。
- 室内の水漏れ
- 虫が入ってくる
- エアコン故障の原因になる
ドレンホースは野外の地面に接していることも多く、クモやアリなどの害虫が入ってくる経路になることもあります。
そのため、ドレンホースに防虫キャップをつけるのもおすすめです。
防虫キャップは業者にも設置してもらえますが、ホームセンターなどでも購入することができます!
業者に頼む場合の相場
ドレンホースの掃除は、一般的なエアコンクリーニングの内容には含まれていません。
掃除を依頼した場合には、オプションで選べる業者を探しましょう。
通常の業者なら2,000〜3,000円から、依頼できるのがほとんどです。
また、業者に依頼する場合ならドレンホースの交換を行ってくれることもあるので、「破損がないか?」を事前に確認しておくと良いでしょう。
エアコンクリーニングで出た排水について:まとめ
この記事では、エアコンクリーニングで出る排水の中身や処理方法などについて詳しく解説してきました。
エアコンクリーニングによって出る排水は、見落とされがちな部分ですが、環境や衛生面に配慮した処理が求められます。
適切な処理を行うことで、エアコンの清潔さを維持するだけでなく、環境保護にも貢献できます。
業者に依頼する場合は、排水処理がきちんと行われるか確認し、信頼できる業者を選びましょう。
エアコンクリーニングは家庭の空気の質を改善し、エアコンの寿命を延ばすためにも重要なメンテナンスです。
正しい知識と方法で、安全かつ効果的に行いましょう!
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