- ドレンホースの掃除方法
- 汚れを放置するデメリット
- ドレンホースの汚れを防止する方法
エアコンを快適に使い続けるためには、内部のフィルターや熱交換器の掃除だけでなく、普段あまり注目されない「ドレンホース」の掃除も非常に重要です。
ドレンホースはエアコンの結露水を外に排出する役割を果たしており、ここに汚れやゴミが溜まると水漏れなど様々なトラブルの原因となります。
この記事では、ドレンホースの役割や汚れの原因、放置するリスク、具体的な掃除方法、さらには業者に依頼する際の注意点までを網羅的に解説していきます。
日常的なメンテナンスを行い、エアコンを快適に使い続けるための知識を身につけましょう。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
エアコンのドレンホースはどんなもの?

エアコンの性能を最大限に引き出し、清潔かつ安全に使用するには、ドレンホースについて理解することが第一歩です。
ここでは、ドレンホースの機能と重要な役割について詳しくご紹介していきます。
ドレンホースの役割
ドレンホースの役割は、冷房・除湿での運転中にエアコン内部で発生した結露水を屋外へと排出することです。
冷房・除湿時のエアコンは室内の暖かい空気を吸い込み、エアコン内で冷やします。
その空気を冷やした際に発生する結露水がエアコン内部に水滴として残るのです。
水滴となった結露はドレンパンに溜まり、ドレンホースを通して屋外に出るため、内部に余計な水分が滞留せず、カビや雑菌の繁殖を防ぐことができるのです。
エアコン全体への影響
ドレンホースがスムーズに機能することで、エアコン内部の湿度が適切に保たれ、電子部品の腐食やセンサーの誤作動といったトラブルを防止できます。
逆に、ホース内が詰まってしまうと、排水が逆流し、内部に水が溜まって故障を引き起こす危険性もあるため、非常に重要なパーツなのです。
定期点検の必要性
ドレンホースは屋外の目につきにくい場所にあるため、日常的なメンテナンスが疎かになりがちです。
ですが、少なくとも年に1回は点検・清掃を行うことが推奨されています。

小さな変化でも早期に気づくことで、大きなトラブルになる前に防げます!
汚れる原因
エアコンは室内の空気を取り込み循環させるため、微細なホコリやカビの胞子も一緒に吸い込んでしまいます。
これらは結露水とともにドレンホース内に入り込み、ホースの内壁に徐々に付着していきます。
長期間放置すると、カビが増殖し、悪臭や詰まりの原因になります。
「結露水」と聞くと見た目には透明で清潔そうに感じますが、実際には空気中のチリやホコリ、油分などの微粒子を含んでいます。
これらが時間の経過とともにホース内で堆積し、固着してしまうことで、水の流れを妨げるようになります。
また、湿度が高い地域や風通しが悪い場所、ペットを飼っている・喫煙者がいる家などの状況によっても、カビの増殖や汚れもひどくなってしまいます。



暮らす環境や地域によっては、通常よりも頻繁に点検・掃除が必要になることも!
エアコンのドレインホースの掃除方法


エアコンのドレンホースの詰まりを掃除する方法は「自分でやるか?」「クリーニング業者に依頼するか?」の2択です。
掃除方法①:自分でできる掃除手順
自分でドレンホースを掃除する場合には、割り箸や古い歯ブラシ、掃除機を用意しましょう。
【掃除の手順】
エアコンの誤動作や感電を防ぐためにも、掃除を始める前に電源を切り、コンセントを抜きます。
古い歯ブラシや割り箸を使い、ドレンホースの出口付近になるゴミを取っていきます。
掃除機を使いドレンホース内の汚れを吸っていきます。
ただし掃除機でホース内の水を吸ってしまうと、故障の原因になるので注意しましょう。
いらない布をホースの先端にくっつけ、布越しにゴミを吸い取るのがおすすめです。
ホームセンターなどではドレンホース掃除用のクリーナーが売っていることがあります。
しかし、このクリーナーは扱い方を間違えると水が逆流してしまうかもしれません。



室内機から水漏れするリスクもあるため、あまり使うのはおすすめできません!
掃除方法②:プロのクリーニング業者に頼む
ドレンホース内をきちんときれいにしたいなら、プロのクリーニング業者に依頼するのが一番です。
細く長いホース内の汚れを自力でとるのはなかなか大変です。
無理に掃除すればドレンホースの破損やエアコンの故障の恐れもあります。



プロの業者の技術力ならエアコン内部はもちろん、ドレンホース内の汚れも取ってくれます!
ドレンホースの汚れを放置するリスク


ドレンホースの清掃を怠ると、目に見えない場所で問題が進行し、最終的にはエアコン全体の故障につながることもあります。
ここでは、汚れを放置した際に発生しうるリスクを詳しく見ていきましょう。
- 水漏れによる被害のリスク
- カビや悪臭の発生
- 効率低下と電気代の増加
水漏れによる被害のリスク
ドレンホースが詰まると、水が正常に排出されなくなり、室内機内に水が溜まってしまいます。
これが原因で水漏れが発生したり、電子基板がショートしてしまうなど、エアコンの大規模な故障に発展する恐れがあります。
また、水漏れから壁や床、家具などに水が触れれば、カビや汚れの原因にもなってしまいます。
カビや悪臭の発生
汚れたホースは湿気を多く含んでいるため、カビや雑菌が発生しやすい環境です。
この汚染された空気がエアコンを通じて部屋中に拡散されると、健康被害のリスクが高まります。
特にアレルギー体質の方や小さなお子さん、高齢者がいる家庭では深刻な問題になりかねません。



カビ・胞子が部屋中に送られることで、アレルギーや肺炎などのリスクも!
エアコンの効率低下と電気代の増加
ドレンホースの詰まりは冷房や除湿の効率を下げる要因となり、エアコンが必要以上にパワーを使うようになります。
その結果、無駄な電力を消費して電気代が増加するだけでなく、機器への負担も大きくなってしまいます。
故障をすれば修理が必要ですし、エアコンの寿命が短くなればそれだけ買い替えのスパンも早くなります。



定期的な掃除をしておけば、長期的に見てコスト削減につながります!
エアコンのドレンホースの汚れを防止する方法


ドレンホースの定期的なクリーニングは大切ですが、手間やお金を減らすには「そもそもの汚れを防止する」のもポイントです。
ここからは、ドレンホースの汚れを防止する方法をご紹介していきます。
- 防虫キャップなどを取り付ける
- 定期的なエアコンクリーニング
- ドレンホースを地面に設置させない
- 室外機・周辺の掃除
防虫キャップなどを取り付ける
ドレンホースの出口にはゴミや小さな虫が入ってくることもあります。
これを防ぐには、防虫キャップなどを取り付けるのが効果的です。
ただし、防虫キャップなどを取り付けるとホース内の汚れの排出を止めてしまうこともあります。
定期的にキャップを外し、出口付近の汚れやゴミを取り除きましょう。



エアコンクリーニングを業者に依頼する場合ならオプションとして入っていることも多いです!
定期的なエアコンクリーニング
エアコン内のフィルターと同じく、ドレンホースも定期的なクリーニングをすることで汚れを抑えることができます。
掃除する目安は1年に1度程度で、エアコンクリーニングを依頼する際にまとめて頼むと良いでしょう。
ドレンホースの掃除費用の相場は、1台あたり1,000〜3,000円ほどかかることを予想しておきましょう。
ドレンホースを地面に設置させない
ドレンホースを「台に乗せる」「長さをカットする」なども汚れ防止の方法です。
野外に設置されているドレンホースは地面についていることが多く、それがゴミや虫などを侵入させてしまう原因になります。



何らかの方法でホースを地面に設置させなければ、ゴミなども入りづらくなります!
室外機・周辺の掃除
室外機やその周辺が汚れ入れば、ドレンホースにも汚れが溜まりやすくなります。
そのため、日常的に室外機やその周辺の掃除をしておけば、ホース内に入るゴミも少なくなるでしょう。
エアコンクリーニングの必要性と効果的な掃除方法


エアコンの清潔さを保つためには、ドレンホースの掃除も含めた総合的なクリーニングが欠かせません。
次にプロによるサービスと、自分でできる簡易メンテナンスの方法について解説します。
プロによるクリーニングサービスのメリット
専門業者に依頼すれば、高圧洗浄機や専用の洗剤を使用して、自力では手の届かない内部やドレンホースの隅々まで徹底的に洗浄してもらえます。
内部構造を熟知しているプロによる作業は、仕上がりが格段に違いますし、故障のリスクも低減できます。



ドレンホース内の掃除は通常のクリーニングではなく、オプションに含まれていることも多いです!
点検・掃除の適切な頻度
ドレンホースの掃除は、エアコンの使用頻度・環境などによっても違いますが、最低でも年に1回は実施することが望ましいです。
特に梅雨入り前や夏場の使用が増える前後にチェックしておくと、安心してシーズンを乗り切れます。



4月・9~10月あたりはエアコンクリーニングの閑散期のため、割引きが行われることも多いです!
エアコンクリーニング依頼前に確認するチェックポイント


業者にエアコンクリーニングを依頼する際には、信頼できるサービスを選ぶことが大切です。
トラブルを避け、納得のいく仕上がりにするためにも、次のポイントを事前に確認しておきましょう。
サービス内容の詳細確認
見積もりや予約の際には、クリーニング対象にドレンホースが含まれているかを必ず確認しましょう。
ホースの掃除はオプション扱いになっている場合もあるため、誤解のないようしっかり確認することが重要です。
また、使用する洗剤の安全性や作業時間についても聞いておくと安心できます。
料金体系と保証内容
料金表示が明確であること、不明瞭な追加料金が発生しないことを事前に確認しましょう。
プラスで作業後の不具合に対応してくれる保証制度の有無も、信頼できる業者かどうかを見極める基準になります。



キャンセルする場合の期限や料金も知っておくのもおすすめです!
業者の実績と口コミ
これまでの施工実績や他のユーザーからのレビュー・口コミは非常に参考になります。
実際にサービスを利用した人の声をチェックすることで、対応の良し悪しを事前に把握できます。



同じ会社でも地域や担当者が違うだけで評価が変わることもあるので注意!
エアコンのドレインホースが劣化している場合は交換する


野外に設置され、紫外線などを浴びる環境にあるドレンホースは劣化することがあります。
ドレンホースに破損や亀裂などの損傷がある場合は、エアコン自体の機能に影響を及ぼす可能性もあるので交換が必要です。
ドレンホースの交換は室内機・室外機の状況を考えて作業することが必要なため、自力で行うのはハードです。
そのため、プロの業者に依頼すると良いでしょう。



クリーニング業者の中には、交換もオプションサービスになっているケースもあるので必要なら聞いてみましょう!
エアコンのドレインホースの掃除について:まとめ


この記事では、ドレンホースの役割や汚れの原因、放置するリスク、具体的な掃除方法、さらには業者に依頼する際の注意点を解説してきました。
エアコンのドレンホースは、見過ごされがちですが非常に重要な部分です。
詰まりや汚れを放置すると、エアコンの効率が落ちるだけでなく、水漏れやカビの発生、さらには悪臭など多くの問題を引き起こす可能性があります。
これを防ぐためには、定期的な清掃とメンテナンスが欠かせません。
特に夏場や梅雨時の使用が多い時期は、ホース内の湿気が原因で汚れや詰まりが発生しやすいので注意が必要です。
自分での清掃が難しい場合は、プロのクリーニング業者に依頼することも有効な手段です。
日常的に簡単なチェックや予防策をきちんと行い、エアコンを長く快適に使い続けましょう!
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