- エアコンとサーキュレーターを併用するメリット
- サーキュレーターを併用する際のポイント
- サーキュレーター単体での活用方法
エアコンとサーキュレーターを上手に使うことで、冷暖房効率が向上し、光熱費の節約や快適な室内環境づくりが期待できます。
しかし、それぞれの仕組みやメリット・デメリットを知らずに併用すると、「思ったほど効果を実感できない、、、」ことも。
この記事では、サーキュレーターの基本からエアコンとの併用でできること、併用する際のポイントなどについて解説していきます。
また、サーキュレーターにはエアコンの補助以外にも使い方があるので、最後までチェックしてください。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
サーキュレーターの機能&仕組み、扇風機との違い

サーキュレーターは、「空気をかき混ぜて循環させる」ことを主な目的とした家電です。
扇風機と似ていますが、仕組みや用途が異なるため、効果的に使うにはその違いを理解しておく必要もあるでしょう。
ここではサーキュレーターの仕組みと、扇風機との違いを中心に解説します。
サーキュレーターの仕組み
サーキュレーターは、後方に取り込んだ空気を前方に一直線に送り出す構造です。
羽根の形状や内蔵ファンによって強い風圧を生み出し、部屋全体に空気を循環させることができます。
一般的に、扇風機よりも直進性の高い風を送るため、天井付近の温かい空気や床付近の冷気を効率よくかき混ぜられます。

室内の温度ムラを軽減し、エアコンとの相乗効果を得やすくなります!
サーキュレーターと扇風機の違い
扇風機は、人に直接風を当てて涼しく感じさせることが主な目的です。
一方でサーキュレーターは、部屋全体の空気を循環させることに特化しています。
扇風機は羽根の大きさと首振り機能によって広範囲にやわらかい風を吹き込むのに対し、サーキュレーターは小型の羽根とモーターで風速を高め、一点集中で送風します。
そのため、扇風機よりも直線的で勢いのある風になるが特徴です。



どちらを使うかは、目的や設置場所、部屋の広さによって使い分けるのがポイントです!
エアコンとサーキュレーターの併用でできること6選


エアコンとサーキュレーターを一緒に使うことで、部屋全体の気温ムラを解消し、冷暖房効率をアップさせられます。
ここでは、「具体的にどのような効果が得られるのか?」を詳しく説明していきます。
特に「電気代の節約」や「設定温度が体感に近づく」というメリットは、多くの人が見逃しがちです。
- 冷気を効率的に部屋全体に行き渡らせる
- 冬場の暖房を効率化し足元からぽかぽかに
- フィルターの負担を軽減しメンテ周期を延ばす
- エアコンの脱臭・消臭効果を高める
- 結露防止と湿度コントロールのサポート
- 部屋干しの効率も上がる
エアコンの冷気を効率的に部屋全体に行き渡らせる
エアコンから出る冷気は天井付近に溜まりやすく、床付近は温かいままになることがあります。
サーキュレーターをエアコンの近くに設置し、冷気を部屋全体に循環させることで、温度ムラの解消に期待できます。
設定温度に達しやすくなれば、短時間で部屋全体が均一に冷えます。



その結果、エアコンの余分な稼働を減らし、電気代の節約につながります!
冬場の暖房を効率化し足元からぽかぽかに
暖房運転中は、温かい空気が天井に上がりやすく、足元が冷えたままになるケースがあります。
サーキュレーターを床近くから天井に向けて温かい空気を押し上げることで、室内全体の暖気を均等に拡散できます。
足元から温かさを感じられるようになるため、エアコンの設定温度をやや低めにしても十分に暖かさを実感できます。
冷房と同じく、エアコンの稼働時間も短縮され、電気代の削減につながります。
フィルターの負担を軽減しメンテナンス周期を延ばす
エアコン単体で運転するとほこりが熱交換器に付着しやすくなり、フィルターの目詰まりが進行します。
サーキュレーターで部屋中の空気を循環させると、ホコリをエアコン周辺に集中させにくくなり、フィルター汚れを分散への期待も。
定期的なフィルター掃除やプロのクリーニング周期を多少延ばせる可能性があります。
エアコンの脱臭・消臭効果を高める
部屋にたまった臭い成分は空気がこもりやすく、エアコン単体ではなかなか取り切れません。
サーキュレーターを併用して空気をかき回すことで、脱臭効果を部屋全体に行き渡らせられます。
特に料理後やタバコのニオイを早く消したいときに効果的です。
併用により空気が常に動いているため、臭いがこもりにくく、清潔な空間を保ちやすくなります。
結露防止と湿度コントロールのサポート
梅雨時期や冬場の暖房使用時には窓や壁面に結露が生じやすくなります。
サーキュレーターで空気をかき混ぜることで、室内の湿気を均一にし、結露が発生しやすい場所を減らせます。
エアコンの除湿運転と併用すれば湿度を効果的に下げられるため、カビやダニの発生リスクの軽減にも。



湿度がコントロールされることで、快適な室内環境が長時間維持できるようになります!
部屋干しの効率も上がる
梅雨や花粉の時期の部屋干しでは、エアコンの除湿(ドライ)機能を使う方も多いでしょう。
しかし、除湿だけでは洗濯物は十分に乾かないケースもあります。
生乾きの洗濯物を放置すれば、嫌な臭いにつながる危険性も。
こんな時もサーキュレーターを併用することで、風の流れを作り、洗濯物を効率的に乾かせるようになります。



【生乾き+効率】以外にも、部屋の湿度も抑えられます!
エアコン使用時にサーキュレーターを使うデメリット


エアコンとサーキュレーターを併用するときは、設置場所や風量の調整を誤ると逆に不快感を招く恐れがあります。
ここでは、併用時に陥りやすい注意点やデメリットを解説していきます。
事前に知っておくことで、失敗を防ぎ、快適性を損なわずに使いこなすことができるでしょう。
音が気になる可能性も・・・
サーキュレーターの種類によっては、稼働音が大きいものもあります。
室内に何か音がある場合は気になりませんが、シーンとした場所なら気になる方もいるかもしれません。
駆動音が気になりそうな場合には、静音モード・タイプのサーキュレーターを選びましょう。
過度な使用による体感温度の変化
サーキュレーターの風は直進性が高いため、風量を強くしすぎると、人によっては体感温度が低くなりすぎてしまうことも。
特に冬場に暖房と併用する場合、暖かい空気がかき混ざることで逆に体感温度が下がることも予想できます。
風量や向きを適切に調整し、長時間同じ方向に風を当てないように注意しましょう。
使い方によっては電気代が上がる
サーキュレーターの使い方によっては、冷たい・温かい空気が循環しづらくなることもあります。
効率が変わらなければ、サーキュレーターの使用は電気代の増加をもたらしてしまいます。
ただサーキュレーターを導入するだけで、効果的な使い方ができなければ意味もなくなります。



後ほどご紹介する「使い方のポイント」をよくご確認ください!
エアコンとサーキュレーターを併用する際のポイント7選


エアコンとサーキュレーターをうまく使いこなすためには、設置場所や風量の調整、タイミングなどいくつかのポイントがあります。
”だたサーキュレーターを使う”だけでは、室温のムラや電気代増加などにもつながるため注意が必要です。
これを押さえておけば、誰でも簡単に効果的な併用ができるようになります。
- 冷暖房時の使い分け
- エアコンのない部屋に循環させる場合
- ロフト付きの部屋に使う場合
- 風量設定は部屋の広さとエアコンに応じて調整
- タイミングを工夫して無駄な稼働を避ける
- 音や振動を確認して快適性を確保する
- エアコンの定期掃除を忘れない!
冷暖房時の使い分け
冷房時
冷たい空気は下に留まる性質を持っています。
そのため、冷房使用時に部屋中を均等に涼しくしたいなら、次のように使いましょう。
【エアコンの真下あたり背向きでおき、少し上向きで風を送る】
こうすることで部屋の中に空気の流れができ、床(下)に溜まった冷気が壁づたいに天井(上)に届きます。
暖房時
冷たい空気と反対に、温かい空気は天井付近に留まる性質があります。
ですので、冷房とは逆のことをすれば、室内の温度ムラを改善できます。
【エアコンの対角線上におき、少し上向きで風を送る】
こうすることで温かい空気が循環していきます。



冷房・暖房時にあった使い方が重要です!
エアコンのない部屋に循環させる場合
サーキュレーターを使うことで、エアコンのない部屋にも冷たい・温かい空気を届けられます。
【冷房時は隣の部屋に向けてサーキュレーターで風を送る】
【暖房時はエアコンのある部屋の真ん中にサーキュレーターを置き、真上に風を送る】
こうすることで比較的簡単に空気の循環が生まれます。
ロフト付きの部屋に使う場合
マンションなどで暮らしている方の中には、ロフト付きの部屋の方もいるでしょう。
ロフトのある部屋は天井が高く開放感はありますが、空気の流れが悪くなりがりです。
そのため、エアコンをつけるだけでは上と下の温度差も広がってしまいます。
そんな時もサーキュレーターを使うことで、空気の循環を行えます。
- 1台目をエアコン下に設置、ロフトに向けて風を送る
- 2台目をロフトに設置し、天井に風を送る
これでエアコンの冷気をロフトへと送り、ロフト側の熱は下へと送ることができます。
- 1台目をロフトに設置し、下に向けて風を送る
- 2台目はエアコン下に設置し、天井に向けて風を送る



冷房・暖房のどちらの場合でも2台のサーキュレーターが必要です!
風量設定は部屋の広さとエアコンの能力に応じて調整する
小さめの6畳~8畳の部屋であれば中程度の風量でも十分に空気を循環させられます。
ですが、12畳以上の広い空間では、強風設定が良いでしょう。
風量を強くしすぎると、直接風に当たった際に体感温度が下がりすぎることもあるため、まずは中程度の風量から試すのがおすすめです。



風量を変えたときの室温変化や体感をチェックしながら、自分にとって最適な強さを見つけることが大切!
運転タイミングを工夫して無駄な稼働を避ける
エアコンをつけた直後は室温にムラが大きいため、まずはエアコンだけで冷房・暖房を行いましょう。
数分運転して室内がある程度均一になったら、サーキュレーターをオンにして空気を混ぜると効率的。
運転の順番やタイミングを意識するだけで、より短時間で快適な温度に到達できます。
音や振動を確認して快適性を確保する
サーキュレーターは高い風圧を生む反面、モデルによっては音や振動が気になることがあります。
特に寝室やリモートワークスペースなど、静かな環境を求める場所では、静音性や振動対策が施された製品を選ぶことをおすすめします。
購入前には実店舗でモデルを確認したり、レビューを参照したりして、実際の稼働音をイメージしておきましょう。
エアコンの定期掃除を忘れない!
サーキュレーターの併用は、エアコン効率を上げてくれるのは間違いありません。
しかし、肝心のエアコン側のパワーが落ちていてら効果は上がりづらくなってしまいます。
エアコンのフィルター掃除やクリーニングを定期的に行うことで、安定したパワーが出せるようになります。



フィルター掃除は2週に1回程度・クリーニングは年1回程度が目安です!
逆効果に?エアコン+サーキュレーターの併用が失敗する原因


「エアコンとサーキュレーターを併用すると効果的!」ということを知っていても、思った通りの効果を得られないこともあります。
そうした場合は、ほぼ次のようなことが原因です。
- 置き場所が間違っている
- すぐに効果が出るわけではない
サーキュレーターの置き場所が間違っている
”サーキュレーターは置けば効果が出る”と考える方も多いですが、置き場所を間違えれば効果は感じづらいです。
冷気は下(床)・暖気は上(天井)付近に集まる性質があります。
そのため、正しい場所にサーキュレーターを設置できなければ、空気は循環しにくくなってしまいます。
すぐに効果が出るわけではない
きちんとしたサーキュレーターの使い方をすれば、暑い・寒い状況でも快適な室内空間を作る助けをしてくれます。
とはいえ、「サーキュレーターは補助してくれる機器」ということを忘れない方が良いかもしれません。
エアコンと併用して使用しても、室内がすぐに涼しい・温かいと変わるわけではないです。



冷たい・温かい空気をいき渡せるには時間も必要です!
エアコンと相性の良いサーキュレーターの探し方


数多くあるサーキュレーターの中から、エアコンとの相性が良いモデルを選ぶにはポイントがあります。
初めて買う方でも失敗しないよう、重視すべきスペックや価格帯を解説していきます。
- 風力と直進性を重視したスペックを確認
- 静音設計や振動対策があるモデルを優先する
- 首振り機能や角度調整機能をチェックする
- メンテナンス性や掃除のしやすさを確認する
風力と直進性を重視したスペックを確認する
エアコンと組み合わせる場合、風力が弱いモデルでは空気を十分に循環させることができず、せっかくの併用効果が薄れてしまいます。
スペック表では送風距離や風量の段階、風圧値などをチェックし、直進性の高い風を送れるかどうか確認しましょう。
また、風量を弱・中・強の3段階以上に調整できる機種を選ぶと、季節やシーンに応じた使い分けができて便利です。



使い勝手の良いモデルを選ぶことで、エアコンとの相性も自然と向上します!
静音設計や振動対策があるモデルを優先する
寝室や書斎・子ども部屋などで使いたい場合は、運転音や振動が小さい静音モデルを選ぶことが重要です。
カタログに記載されている運転音のdB値を確認し、最低~最高風量時の音量差もチェックしましょう。
床や棚に直置きする場合は、振動を抑えるスタンドやゴム脚が付いている製品がおすすめ。
首振り機能や角度調整機能をチェックする
首振り機能があると、横方向の空気循環も効率よく行えます。
エアコンの風が届きにくい部屋の隅や天井・床付近まで風を届けるには、上下左右の角度調整ができるタイプが便利です。
タテ方向だけでなくヨコにも首振りする機能があるモデルなら、広いリビングやLDKでの使い勝手が向上します。
メンテナンス性や掃除のしやすさを確認する
サーキュレーターは羽根や格子部分にホコリが溜まりやすいため、手入れのしやすさも重要なポイントです。
「分解して羽根を取り外せるか?」「格子部分がワンタッチで外せるか?」などを事前に確認しましょう。
フィルターのないモデルでも、定期的に掃除機や布でホコリを拭き取る必要があるため、細かい隙間に手が入りやすいかどうかも要チェックです。



メンテナンスが楽な製品を選ぶことで、長く清潔に使い続けられます!
単体でも使用可能!サーキュレーター活用法


エアコンとの併用で強力な力を発揮してくれるサーキュレーター。
実は、”サーキュレーター”単体としても色々な場面で使用できます。
ここでは、エアコンを使わないシーズンや別の目的で使う場合に注目すべきポイントを解説していきます。
意外な活用法を知ることで、1年中活躍する家電として重宝できるでしょう。
- 自然換気やニオイ対策に活用
- 空気清浄機との組み合わせで清潔な空間に
- 除湿機と併用して湿度コントロール
冷房オフシーズンの自然換気やニオイ対策に活用
冷房を使わない春や秋には、サーキュレーターを窓際に置いて外気と室内の空気を交換する“換気扇代わり”としても活躍します。
通常換気を行う際には、2箇所の窓を開けるのが基本。
その点、サーキュレーターを使えば、窓一つの部屋でも換気ができ、隣の部屋の換気にも使えます。
また、料理後のニオイやペットの臭いを早く消したいときも、窓を開けてサーキュレーターで空気を動かせば、効率よく換気できます。



エアコン以外のシーズンでも一年中使える点が魅力です!
空気清浄機との組み合わせで清潔な空間づくり
サーキュレーターは部屋全体に風を循環させるため、空気清浄機の働きを最大限に引き出せます。
空気清浄機で除去したきれいな空気を部屋の隅々まで行き渡らせることが可能です。
複数台の空気清浄機を置くよりも、サーキュレーターを併用するほうがコストパフォーマンスに優れている場合も。



花粉シーズンやPM2.5対策としても効果的に活用できます!
除湿機と併用して湿度コントロールを最適化
梅雨時期や夏場の高湿度環境では、除湿機単体では湿気を均一に取りきれないことがあります。
サーキュレーターを併用することで、除湿機が取り込んだ空気を部屋中に循環させ、湿度ムラを防ぎます。
結果として、カビやダニの発生を抑制しやすくなり、部屋全体を快適な湿度で保てます。
また、室内の湿度を管理しやすくなれば、部屋干しの強い味方としても期待できます。



サーキュレーターのみで部屋干しをする際は、ムラなく風が当たるように工夫しましょう!
併用の際の注意点!エアコンクリーニングを依頼するメリット


エアコンクリーニングは、エアコンの性能を維持するだけでなく、健康面や電気代においても大きなメリットがあります。
ここでは、クリーニングをまだ一度も依頼したことがない人に向けて、依頼する価値をわかりやすくお伝えます。
初めてでも安心して依頼できるよう、注意点や手順も簡単に触れておきましょう。
衛生面の向上
エアコン内部には、カビやホコリ、ダニなどが溜まりやすく、これらはアレルギーや風邪の原因になります。
定期的にプロにクリーニングを依頼することで、フィルターや内部の汚れをすみずみまで除去できます。
特に花粉症やアレルギー体質の方、小さいお子様や高齢者がいるご家庭では、衛生面を最優先にしたいでしょう。
冷暖房効率の回復
エアコン内部が汚れると、冷暖房効率が低下し、設定温度に達するまで時間がかかるようになります。
ほこりやカビが熱交換器に付着すると熱伝導率が悪くなり、結果的に余計な電力を消費してしまいます。
プロに依頼すると、内部の熱交換器やファン、ドレンパンまで徹底的に清掃され、購入時に近い性能を取り戻せます。



電気代の節約につながり、長期的にはクリーニング費用以上の節約効果が期待できるでしょう!
エアコン使用時のサーキュレーターについて:まとめ
この記事では、エアコン使用時にサーキュレーターを使うメリットからポイント、単体での活用法などについて詳しく解説してきました。
エアコンとサーキュレーターを併用することは、冷暖房効率の向上や電気代の節約などたくさんのメリットをもたらしてくれます。
ただ、きちんとした使用方法を行わないと、思ったような成果が出ない点には注意が必要です。
今回ご紹介したサーキュレーターの使い方などのポイントを押さえることで、エアコン単体では得られない、より快適で効率的な空間づくりが可能になります。
また、サーキュレーターだけでも使用できるシーンも多いので、自分に合った使い方を見つけてみるのも良いでしょう!
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