- エアコンのランプが点滅する原因
- ランプが点滅している時の対処法
- 霜取り運転について
エアコンを電源オンにした際や稼働中に本体側のランプが点滅することがあります。
本体のランプが突然点滅すると、多くの方が「故障では?」と不安になるものです。
ただ、実はこのランプの点滅、必ずしも【点滅=故障深を示している】とは限りません。
日常的な使用による軽微なエラーやちょっとした異常を知らせている場合もあります。
この記事では、エアコンのランプが点滅する原因と対処法、状況が改善しない場合の対応などについて詳しく解説していきます。
正しく原因を理解し対処することで、更なるトラブルを防ぐこともできるので、ぜひ最後までチェックしてください。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
エアコンのランプが点滅する原因とは?よくあるケース8選

エアコンの本体ランプが点滅していると、「故障かな?」「使い続けて大丈夫?」と不安になる方も多いはずです。
対処法を知る前に、まずはランプが点滅する原因から理解していきましょう。
- 霜取り運転になっている
- 予熱運転になっている
- フィルター掃除のサイン
- 冷媒(ガス)不足
- センサーの誤作動の場合も
- ドレンパン・ドレンホースの詰まり
- 室外機周りの熱交換効率低下
- パーツがきちんと付いていない
霜取り運転になっている
強風や積雪など、外が寒い時にエアコン側の運転ランプが付いているなら、それは霜取り運転を行っているサインでしょう。
霜取り運転は、室外機側についた霜を取り除く機能のことです(後ほど詳しく)。
この霜取り運転中には、暖房機能を使うことはできません。早い場合で5分、長くて20分ほどは霜取り運転が行われます。

この間は暖房が動かないため、室内を暖める何らかの方法の考えておきましょう!
予熱運転になっている
エアコンの電源を入れた際にランプが点滅しているなら、それは予熱運転の可能性が高いです。
予熱運転は、エアコンから冷たい風が出ないように熱交換器を暖める機能です。
温風がエアコンから出るまでには2〜3分ほどかかることがあります。
予熱運転の際は、「つけたのに暖かい風が出ない」とすぐに運転を停止するのはNGです。



予熱運転を途中で止めると室外機もストップし、暖かい風が出るまでにさらに時間がかかります!
フィルター掃除のサイン
使っているエアコンの機種によっては、フィルター掃除のサインでランプが点滅することがあります。
フィルターにホコリや汚れがたまると空気の流れが妨げられ、エアコン内部に負担がかかるようになります。
その結果、内部温度が上昇してセンサーが異常を感知し、ランプの点滅という形で知らせてくるのです。
ただ、ランプの点滅条件によっては、フィルター汚れの検知というより、稼働時間が推定して点滅させているケースも多いです。
長期間掃除をしていない場合は、まずフィルターの状態を確認してみましょう。



掃除機で吸うだけでも改善されることがありますので、簡単なお手入れから試してみてください!
冷媒(ガス)不足
冷房の効きが悪いと感じた時にランプが点滅していたら、冷媒ガスの不足が原因の可能性があります。
冷媒は空気を冷やすために必要なもので、これが不足すると温度調節がうまくいかなくなります。
この場合は自己判断せず、専門業者による点検・補充が必要になります。



使用年数が長くなっている場合は、経年劣化による漏れも考慮しましょう!
センサーの誤作動の場合も
エアコンには温度や湿度、圧力を検知する複数のセンサーが搭載されています。
ほこりや経年劣化で正しく機能しなくなると、「異常を感知した」と誤って判断し、ランプが点滅することも。
普段と違う臭いや音がするなどの異変を感じたら、すぐに使用を中止しましょう。
分解や修理は専門知識が必要なので、無理に操作せずプロの診断を受けることをおすすめします。
ドレンパン・ドレンホースの詰まり
エアコンの内部では、空気を冷やす際に発生する結露水を排出するためにドレンパン・ドレンホースが使われています。
これらが詰まって水がうまく流れないと、内部に水が溜まり異常を検知します。
その際、エラー表示としてランプが点滅することがあります。
掃除や点検が行き届かない部分でもあるため、クリーニング業者に依頼して分解清掃を行うのが安心です。
室外機周りの熱交換効率低下
室外機は空気の熱を効率よく交換するための大事な役割を担っていますが、周辺に物が置かれていたりフィンに汚れがたまっていると、熱交換効率が落ちてエアコンに負荷がかかります。
その結果、安全装置が働いて点滅でエラーを知らせることがあります。
室外機の周りは常に風通しを良く保ち、「落ち葉やゴミが溜まっていないか?」を定期的にチェックしましょう。
パーツがきちんと付いていない
エアコンのパーツがきちんとついていないケースでも、ランプが点滅することがあります。
- 前面パネル
- フィルター
- ダストボックス
エアコンのフィルター掃除や簡単な拭き掃除などを行った際は、パーツの取り付けが不十分になることもめずらしくありません。



掃除などでパネルを開けた後にランプが点滅するなら、「パーツがしっかりと付いているのか?」を確認!
エアコンのランプが点滅している時の対処法7選


ランプ点滅に気づいたとき、まず落ち着いて自分でできる範囲の確認と対応を行いましょう。
慌てず、順を追ってチェックすることで原因が明らかになる場合もあります。
ここでは安全に試せるステップをご紹介していきます。
- まずは待つ!
- 電源のリセット(再起動)
- パーツの取り付けを確認する
- フィルター掃除をする(内部クリーニングも)
- 室外機の点検と周辺清掃
- ドレンホースの詰まり確認
- リモコン設定と電池交換
まずは待つ!
ランプが点滅した際は、「まずは待つことが基本!」と言えるかもしれません。
霜取り運転や予熱運転が原因なら、あなたが何か行動する必要はないでしょう。
どちらの原因でも、5〜20分ほど待つことで問題は解決します。



その間は暖房が使えないため、他の暖房器具や防寒具の使用をおすすめします!
電源のリセット(再起動)
待つことの次に試したいのが電源のリセットです。
エアコンのブレーカーを一度オフにし、数分待ってから再度オンにしてみましょう。
この作業でシステムの一時的なエラーがリセットされる場合があります。再起動後も点滅が続く場合は、別の原因を疑いましょう。
また、リセット操作を行う際は、誤って他の電源に影響を与えないよう注意が必要です。
パーツの取り付けを確認する
ランプの点滅前にエアコンカバーを外すなどを行っていたなら、パーツの取り付け具合を確認しましょう。
少しパネルがはまっていないだけでも、ランプがつくこともあります。
フィルター掃除をする(内部クリーニングも)
フィルターの汚れが原因でエアコンが正常に動作せず、ランプが点滅することがあります。
内部のフィルターを取り外し、掃除機で丁寧にホコリを吸い取ってください。
水洗い可能な場合は中性洗剤で洗浄し、完全に乾いてから元に戻します。
フィルターが長期間放置されているとカビや異臭の原因にもなるため、2週間〜1カ月ごとの定期的な清掃がエラーの予防にもつながります。



内部クリーニングの目安は1年に1回程度です!
室外機の点検と周辺清掃
室外機の通気が妨げられていると、冷暖房効率が低下しエラー表示の原因になります。
「周囲に障害物やゴミがないか?」を確認し、落ち葉や埃などを取り除いてください。
ファンの動きがスムーズかどうかも軽く触れて確認しておくと安心です。
特に風通しの悪い場所に設置されている場合、風の流れが滞ることで運転に負担がかかるため、年に数回はしっかりと点検しましょう。
ドレンホースの詰まり確認
ドレンホースが詰まると水がうまく排出されず、内部に溜まってしまいます。
汚れがたまっている場合は掃除し、ホースに亀裂があるようなら交換も検討してください。
特に梅雨時や湿気の多い季節は、水分の排出がうまくいかずエラーが起こりやすくなるため、早めの対応が重要です。



ホースの先端程度なら自力での掃除も可能ですが、内部のつまりならプロの業者に依頼するのがベスト!
リモコン設定と電池交換
意外に見落としやすいのがリモコンの不具合です。
「設定モードや温度が正しいか?」を確認し、電池が切れていないかもチェックしましょう。
電池を交換しても改善しない場合は、リモコンの送信部や本体の受信部の清掃も有効です。
また、電波が届きにくい位置に立って操作している可能性もあるため、リモコンの操作位置を変えて試すと改善することも。
エアコンの霜取り運転って何?(基本知識・対処法・NG行動)


ランプが点滅する原因に霜取り運転があることはお伝えしました。
ここでは、霜取り運転の少し詳しい話やその際にエアコンから出るサイン、してはいけない対処法についてご紹介します。
先ほどもお伝えしたように、霜取り運転は「室外機についた霜を取り除く機能」のことを指します。
強風やみぞれ、雪が降っている時は室外機に霜がつくことがあります。霜がついたまま稼働を行っても、エアコンの機能が落ち、暖房が効きづらくなってしまいます。
この状況を回避するために霜を溶かす機能がついているのです。霜取り運転は、暖房の稼働中に運転が一時的に止まり、運転ランプが点滅し作動します。
この際は当然暖房機能を使うことはできません。
「暖房がいきなり止まった」「暖房なのに冷たい風が出てくる」「プシューという音の後に止まった」などの場合は、霜取り運転状態になっている可能性が高いです。
霜取り運転時にできることは”基本待つことのみ”です。5〜20分ほど待つことで暖房機能が回復し、部屋が暖まりはじめます。
ここで「室外機に霜ついているならお湯をかければ、、、」と考える方もいるかもしれません。ですがお湯をかければ室外機の故障の原因になります。



「ネット上では水なら大丈夫!」と書かれていることもありますが、水の量によっては故障する恐れがあるのでNGです!
対処してもランプが消えないなら相談が必要かも?


「上記の対処法を試しても改善しない」「点滅が頻繁に発生する」という場合は、メーカーや修理業者などのプロに相談するのがベストです。
万が一、故障などが原因ならなるべく早く連絡することで、無料で修理してもらえるケースも多いです。
ただ、使用期間が8〜10年ほどのエアコンの場合は、若干悩みどころです。
基本的にエアコンの寿命は10年と言われており、そのくらいの期間になると一つの部品に不具合が起きると他にも故障が見つかることがあります。
また、10年以上のエアコンはメーカー側に修理する部品がないことがほとんどです。
一度、メーカーや修理業者に見てもらうのも良いですが、一応買い換えることも考えておいた方が良いでしょう。



買い替えを行うことで省エネができ、電気代の節約にはつながるはずです!
プロのエアコンクリーニングの必要性とメリットとは?


家庭で行えるメンテナンスには限界があります。
点滅が解消しない場合や汚れが気になるときは、プロのクリーニングを検討しましょう。
専門業者によるクリーニングは、家庭での対応では行き届かない部分まで徹底的にケアすることができます。
- カビ・細菌の徹底除去
- 運転効率と冷暖房性能の回復
- 電気代の削減にもつながる
- エアコン寿命の延長にも
カビ・細菌の徹底除去をしてくれる
エアコン内部には目に見えないカビや細菌が繁殖していることがあり、アレルギーや不快な臭いなどの原因にもなります。
プロのクリーニングでは、専用薬剤と高圧洗浄機を使ってエアコンを分解し、熱交換器やドレンパンなど、素人では手が届かない部分まで徹底的に掃除してくれます。
清掃後は空気が一気にクリーンになったことを実感でき、ご自身・家族の健康面でも安心感が得られます。
運転効率と冷暖房性能の回復する
内部に汚れが溜まると、熱交換効率が落ちて冷暖房の性能が低下します。
クリーニングによって本来の効率が回復すれば、設定温度にすばやく到達し、快適な室内環境を維持できます。
特に暑さが厳しい夏や寒さが厳しい冬には、「エアコンの能力が十分に発揮されるかどうか?」が生活の快適さに直結します。
電気代の削減にもつながる
内部が汚れた状態のまま使い続けると、余分な電力を消費してしまいます。
クリーニングで熱交換効率が良くなると、無駄な電力消費を抑えられ、結果として電気代の節約にもつながります。
特に1日の使用時間が長くなりがちなご家庭では、年間を通じて数千円〜数万円単位の電気代削減につながることも。



これは「クリーニング費用を上回る大きなメリット」と言えます!
エアコン寿命の延長にも
エアコン内部の汚れは部品に負担をかけ、故障や不具合を引き起こす原因になります。
定期的なクリーニングを行うことで、部品の消耗を抑え、結果的に長く使い続けることができます。
買い替え頻度が減るため、長期的なコスト面でも大きなメリットがあります。



故障による急な出費を避けることにもつながり、精神的な安心感にもつながります!
エアコンのランプの点滅について:まとめ
この記事では、エアコンのランプが点滅する原因と対処法、状況が改善しない場合の対応などについて詳しく解説してきました。
エアコンのランプの点滅は、予備・霜取り運転や内部汚れを知らせるサインなどの原因が考えられます。
基本的にはどの状況の場合でも、まずは待つことから始め、フィルター掃除やパーツの取り付けの確認を行っていきましょう。
自分で対応しても「ランプの点滅が止まらない」「頻繁に点滅する」などの状況なら、メーカーや修理業者といったプロに任せるのが一番です。
買ってばかりのエアコンなら無料で修理してもらえることもあります。
ただ、10年ほどなど長く使ってきた機種なら”買い換えどき”になっているのかもしれません。
エアコンのランプが点滅をしても、まずは落ち着いて状況を判断し、適切な行動をとっていくことが大切です!
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