- 配管カバーをつけるメリット・デメリット
- 配管カバーとつけた方が良い人・そうでもない人
- 配管カバーの後付けについて
エアコンの配管カバーは、室内機と室外機をつなぐ配管部分を覆い、見た目をすっきりとさせ、配管の保護や断熱効果も期待できるアイテムです。
この配管カバーは、付けている家・付けていない家があるため、「本当に必要なの?」と感じる方も少なくありません。
この記事では、エアコンの配管カバーをつけるメリットやデメリット、どんな環境に取り付けが向いているかなどについて詳しく解説していきます。
特にもうすぐエアコンの買い替えを行う方は、ぜひ最後までチェックしてください。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
エアコンの配管カバーは設置必須?

エアコンの配管は、冷媒を通して室内外の熱を移動させる大切な役割を持つ部分です。
配管は室外機から室内機へと繋がっており、屋外に露出していることも多く、日々紫外線や風雨にさらされる環境に置かれています。
新築やリフォーム直後、エアコンクリーニング後には、せっかくきれいにしたエアコンを長く良い状態で保ちたいと考える方も多いでしょう。
そんなときに活躍するのが、エアコン配管カバーです。
配管保護の基本的な役割
配管カバーは、配管を外的要因から守る防護的な役割を担います。
特に紫外線による断熱材の劣化や雨水が原因となるサビや腐食を防止します。
配管が劣化してしまうと、冷媒の循環効率が悪くなり、エアコンの性能低下にもつながりかねません。
こうしたトラブルを未然に防ぐためにも、カバーの設置は効果的です。
冷暖房効率への影響
配管に直接日光が当たると、冷媒ガスの温度変化が大きくなり、冷暖房の効率が落ちてしまいます。
特に夏場、炎天下に配管がさらされると室内の冷房効率が下がり、無駄に電力を消費することに。
カバーを取り付けることで温度変化を抑え、結果的に電気代の節約につながるケースもあります。

メリット・デメリット、設置した方が良い状況などは後のど詳しくご紹介していきます!
エアコンの配管カバーを付ける4つのメリット


エアコンの配管カバーを設置することで、機能面だけでなく見た目や日々の管理の面でも多くの利点があります。
特に長く快適にエアコンを使いたい方にとっては、見逃せない要素です。
- 見栄えが良い
- 配管の劣化を防げる
- 掃除やメンテナンスが楽になる
- 熱交換の効率も上がる
見栄えが良い
配管カバーをつけることで、見た目がすっきりし見栄えが良くなります。
一方でカバーをつけない場合には、テープを巻くだけでのため、むき出しの配管は住宅の外観に雑多な印象を与えやすくなります。
特にデザインにこだわった家では目立ってしまうこともあります。配管カバーを取り付けることで外壁と一体化し、外観の印象が整います。
新築やリフォームしたばかりの住宅では、完成度を高めるためにも配管カバーの有無は重要なポイントです。



テープだけのみの場合、屋外では6~7年が寿命のため、劣化も心配です!
配管の劣化を防げる
屋外にある配管は常に日光や雨風などの自然環境の影響を受けており、時間の経過とともに汚れや劣化が進行します。
カバーをつけることで直射日光や風雨、さらには砂ぼこりなどから配管を守ることができ、エアコン自体の寿命を延ばすことにもつながります。
トラブルを未然に防ぐ意味でも、配管カバーの効果は大きいと言えるでしょう。
掃除やメンテナンスが楽になる
配管にカバーがあると、ゴミやホコリが直接付着しにくくなります。
エアコンの定期クリーニングを行う際にも、配管部分の汚れが少なくて済むため、作業時間が短縮され、コストも抑えられる場合も。
特にエアコンクリーニングを初めて依頼する方にとっては、手間を減らせるという点でも安心感が高まるでしょう。
熱交換の効率も上がる
エアコンは室内の空気を取り込み、熱交換器を使い冷やす・温める動作をします。
そのため、配管の劣化が早まると、熱交換器の効率が悪くなる可能性があります。
熱交換の効率が悪くなることで、よりパワーが必要になり電気代も上がっていくでしょう。



配管カバーは節電対策としても有効です!
エアコンの配管カバーを付けるデメリット


メリットが多く便利に思える配管カバーですが、いくつかの注意点も存在します。
事前にデメリットを知っておくことで、後悔のない選択がしやすくなります。
- 別途費用がかかる
- ビスの痕が残る
- カバー後の日焼けをする
- 施工に時間と手間がかかる場合が
- 一部カバーが劣化する可能性がある
別途費用がかかる
配管カバーの設置は、通常設置費用に含まれておらず、別途施工費が発生します。
室内機側なら7,000円以上、室外機側なら5,000円以上はかかることを想定しておきましょう。
新設時でもそれなりの費用がかかりますが、特に後付けの場合は、既存の配管の状態によって価格が上上がることも予想できます。
そのため、事前の見積もりをしっかり取ることが重要です。



コストを抑えたい方にとって、一番のネックとなるかもしれません!
ビスの痕が残る
配管カバーを取り付ける際には、壁側にビスの痕が残ります。
賃貸物件に住んでいる方なら、”原状回復費用”として退去時に費用の請求されることもあります。



配管カバーを設置する可能性がある場合は、事前に管理会社などに確認するのがベスト!
カバー後の日焼けをする
配管カバーをつけると、外した際に日焼けあとが残る可能性があります。
ただこれは、買い替え時や退去時にカバーをはずまではわかりません。
施工に時間と手間がかかる場合がある
配管の取り回しが複雑なケースや、設置スペースが狭い場合には、作業時間が想定より長引くこともあります。
また、自力でDIYでの設置を考えている場合、専用の工具が必要だったり、設置方法に習熟していないと失敗のリスクも。
確実な仕上がりを求めるなら、業者に依頼するのがベストです。
一部カバーが劣化する可能性がある
特にプラスチック系の配管カバーは、長時間日差しにさらされることで変色したり、ひび割れたりすることがあります。
景観を維持したいという目的で設置したはずが、かえって見た目が悪くなることも。
素材選びは慎重に行い、設置後も定期的なチェックを欠かさないことが大切です。
エアコンの配管カバーをつけた方が良い人


すべての家庭に必要とは限りませんが、配管カバーをつけることで生活の質が高まる方も多くいます。
ここでは、配管カバーの設置に向いている人の特徴を解説していきます。
- 外観をスッキリ・きれいにしたい
- 長くエアコンを使い続けたい
- エアコンが劣化しやすい環境にある
- エアコン周辺の掃除を簡単にしたい
外観をスッキリ・きれいにしたい
エアコンの配管は、意外と目立つ場所に設置されていることが多く、カバーなしでは家全体の印象を損ねることがあります。
「家の外観や室内のインテリアにこだわりたい」という方は、配管カバーをつける方が良いでしょう。
配管カバーの1番のメリットは、すっきりと見え、デザイン性を高められることです。外壁や壁紙などと合わせることで、おしゃれに見せることもできます。



特に外壁を新しくしたばかりの家や戸建て住宅では、その効果をより実感できるでしょう!
長くエアコンを使い続けたい
1~2年でエアコンを買い替える方にはあまり必要ないかもしれませんが、5年・10年と長く使う予定がある方には、配管カバーの設置が理にかなっています。
エアコンを新しくするなら、なるべく同じ機種を使い続けたいはずです。
配管自体の劣化を防げるため、冷暖房の効率低下を抑えることができ、結果的に電気代や修理費の節約にもつながるのです。
配管カバーの取り付けは少し厄介で、業者に頼むなら買い替え時がベスト。



自分で付ける方法もありますが、故障や破損につながるリスクもあります!
エアコンが劣化しやすい環境にある
「海沿いや直射日光に当たりやすい環境にエアコンがある」場合も、配管カバーの取り付けがおすすめです。
海風や直射日光などに当たり続けることで、通常の環境よりエアコンにダメージが溜まりやすくなります。
ダメージが蓄積すれば、配管の劣化やエアコンの寿命を短くなる原因にもなるでしょう。



エアコンを少しでも長く使いたいなら、配管カバーは付ける方が良いです!
エアコン周辺の掃除を簡単にしたい人
配管カバーがあることで、むき出しの配管に比べてホコリやカビの付着が少なくなります。
日常の掃除はもちろん、年に一度のエアコンクリーニングでも汚れが少なくなるため、業者の作業時間が短縮されやすく、費用も抑えられることも。
家事の負担を少しでも減らしたい方にとっては、見逃せないポイントです。
エアコンの配管カバーをつけなくても大丈夫な人


配管カバーは便利なアイテムですが、すべての人にとって必須というわけではありません。
住環境や予算、生活スタイルによっては不要と判断できるケースもあります。
ここでは、配管カバーを設置しない選択肢が現実的な人の特徴について解説していきます。
- 屋内に配管用の穴がある
- エアコンの買い替え予定がある
- 予算を最優先で考えている
- 短期間しか住まない予定
- 狭いスペースや特殊な形状の場所に住んでいる
屋内に配管用の穴がある
「室内機から配管を壁の中に隠せるようになっている」場合は、配管カバーは必要ないでしょう。
また、室内機と室外機の位置に合わせて、異なる場所に壁穴を開ける場合も配管が露出しないため、カバーは必要ありません。
エアコンの買い替え予定がある
「近々エアコンを買い替える予定がある」場合は、買い替え後まではつける必要はないでしょう。
せっかく配管カバーを取り付けても、近いうちに買い替えるならすぐに外してしまうことになります。
それをするなら新しくなったエアコンを取り付ける際に、一緒に配管カバーをつけるのがおすすめです。



5年以上同じ機種を使っているなら、カバーをつけても本体側の寿命がやってくる可能性が高いです!
予算を最優先で考えている
初期費用を抑えたい方にとって、配管カバーの設置は負担になることがあります。
カバー本体の価格に加え、取り付け工賃も必要なため、予算が限られている方にはエアコン本体や設置費、クリーニングなど他の費用を優先すべきかもしれません。
必要性をよく考えたうえで判断しましょう。
短期間しか住まない予定
転勤や建て替えなどで、数年以内に引っ越す予定がある方には、配管カバーの設置は必ずしも必要ではありません。
設置にかかる費用や手間を考えると、わずかな期間のために投資するメリットが薄いからです。



特に賃貸住宅や仮住まいの場合、原状回復の手間が増える可能性もあるため注意が必要!
狭いスペースや特殊な形状の場所に住んでいる
外壁やベランダに十分なスペースがない場合、配管カバーの設置自体が難しいことがあります。
また、建物の構造が特殊であると、無理に設置することで「逆に見た目が悪くなる」「施工不良につながる」ケースも。
エアコン用の配管カバーの後付けの危険性


エアコン用の配管カバーのメリットを知った方の中には、「今あるエアコンにもカバーはつけられる?」と考える方もいるかもしれません。
ただ、後から配管カバーを取り付ける場合には、慎重な判断が求められます。
特に既存の配管が経年劣化している場合は、施工時のトラブルが起きやすくなります。
「見た目を良くしたい!」「保護機能を高めたい!」という理由でも、注意が必要。
既設の配管に後からカバーを取り付けると、断熱材の劣化や既存配管の損傷が原因で、ガス漏れなどのトラブルを招くリスクがあります。
また、壁に新たな穴を開ける必要がある場合には、雨水の侵入経路となる危険性も無視できません。



安全で確実な施工のためにも、信頼できる業者に状態を確認してもらい、必要に応じて対処してもらうようにしましょう!
自分でDIYで配管カバーをつけるのは基本NG!


配管カバーの取り付けには設置費用とは別にお金がかかるため、「自分でDIYしようかな?」と考える方もいます。
しかし、配管カバーのDIYは故障などのリスクがあるので、基本的にはNGです。
配管カバーの取り付けには、配管を動かして位置を調整する過程があります。
素人が下手にやってしまうと、冷媒ガス漏れや配管の損傷などを引き起こす可能性もあるでしょう。
また、自分で取り付ける場合には、部品や器具も必要になり、業者に頼む場合とほぼ同じような費用がかかります。



手間や費用、リスクを考えるとDIYするメリットはありません!
エアコン用の配管カバーの種類と選び方


配管カバーは単に見た目を整えるだけでなく、エアコンの配管を保護し、耐久性を向上させる役割を果たします。
素材や形状によって特徴が異なるため、使用環境に合ったものを選ぶことが重要です。
樹脂(プラスチック)製タイプ
最も一般的で価格も手ごろなのが樹脂製の配管カバーです。
軽量で施工も比較的簡単なため、幅広い住環境に対応できます。
特にUVカット加工が施されたものは紫外線による劣化を抑え、長期間美しさを保つことができます。



極端に寒い地域では割れやすくなることがあるため、地域の気候に注意が必要!
アルミ製タイプ
見た目に高級感があり、耐久性も高いのがアルミ製カバーの魅力です。
金属製のため錆びにくく、長期的に美観を保ちやすい点が特徴です。
一方で、樹脂製に比べると価格が高めで、重さもあるため施工時にはしっかりとした取り付けが必要になります。



特に外観を重視する住宅や長期間使う予定のある住宅には適した選択肢です!
エアコンの配管カバーについて:まとめ
この記事では、エアコンの配管カバーをつけるメリットやデメリット、どんな環境に取り付けが向いているかなどについて詳しく解説してきました。
エアコンの配管カバーの取り付けは、見た目のきれいさや配管の保護、断熱効果を発揮するために欠かせないアイテムです。
しかし、”どんなご家庭でも配管カバーの取り付けが必須”というものでもありません。
また、費用がかかるからといって、自分でDIYで取り付けるのは危険です。
買い替え時期などを見計らい、一度エアコンを取り外す際にカバーをつけるのがベストなタイミングです。
ご自身やご家庭の環境を考え、必要に応じて配管カバーを取り付けるのをつけるのをおすすめします!
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