- 冷房病(クーラー病)の原因
- 冷房病(クーラー病)の症状
- 冷房病(クーラー病)への対策
気温も湿度も高く、蒸し暑すぎる日本の夏は、エアコンの冷房なしで暮らすのは不可能です。
しかし、冷房の使い方を間違えてしまうと、”体調を悪くしてしまう”こともあります。
この体調不良の原因は、屋内と室内の寒暖差などから起きる冷房病(クーラー病)かもしれません。
この記事では、冷房病になる原因や症状、防ぐための対策などについて詳しく解説していきます。
冷房病を予防し、より快適に暮らせる環境を手にしましょう。
「冷房病(クーラー病)とは何か?」について

冷房病とは、エアコンなどの冷房機器の使用によって引き起こされる体調不良や健康障害を指す言葉です。
冷房病以外にも「クーラー病」とも言われることがあります。
人の体は夏になると、汗をかいて体内の熱を逃しやすいようにします。
しかし、室内と屋外との温度差から自律神経のバランスなどが崩れれば、冷えに対する抵抗力が弱くなります。
その結果、頭痛や倦怠感、喉の痛み、肩こりなどの症状として現れるのです。

冷房病(クーラー病)に治療方法はありませんが、対策を取れば防ぐことが可能です!
冷房病(クーラー病)になる3つの原因


冷房病(クーラー病)は、冷えや乾燥、気温の変化などの自律神経の乱れによって引き起こされます。
この冷房病になる原因は大きく分けて次の3つ理由です。
- 屋外と室内との極端な温度差
- 長時間冷風を浴びた際の体温調節の乱れ
- 空気の乾燥や湿度の不足
屋外と室内との極端な温度差
最近の日本の夏は特に暑く、場所によっては35°以上を超える日もめずらしくありません。
そのため、室内で冷房を強くする方も多く、その外と中との温度差に体が対応しきれないこともあります。
この状況を繰り返せば、自律神経のバランスを崩し、冷房病として症状が出てくることになります。
長時間冷風を浴びた際の体温調節の乱れ
人は体内にこもった熱を汗を出すことで、放出しています。
しかし、冷房の風が直接当たる環境にいれば、皮膚が乾燥しうまく熱を逃がせず、自律神経を乱す原因になります。
空気の乾燥や湿度の不足
冷房の風に長時間があたることで皮膚の水分が奪われれば、喉や肌のトラブルにつながるリスクもあります。
体温調節がうまくできないことで免疫力が落ちれば、他の病気にも気をつける必要が出てきます。



冷房だけでなく、冬の暖房の利用時も乾燥には注意!
冷房病(クーラー病)の主な症状


冷房病(クーラー病)になった際の主な症状は、体の冷えやだるさ、頭痛、疲労感などがあります。
自律神経の乱れ
原因部分でもご紹介したように、人は体内の熱を逃がそうと汗をかきます。
この際に、体温調節をしてくれているのが自律神経です。
ところが、「冷房が効く室内に長時間いる」「暑い屋外・涼しい部屋を行き来する」などがあると自律神経がバランスを崩してしまいます。
自律神経を乱すと、次のような症状で体が不調のサインを出します。
- 頭痛
- イライラ
- 肩こり
- 食欲不振
- 集中力の低下
- 気分の落ち込み など
だるさや疲れ
寒暖差により体に大きな負担があれば、疲労も蓄積されるため、だるさや疲れを感じることがあります。
「寒暖差疲労」とも呼ばれているこの症状は、【体温調節がうまくいかない・頭痛・下痢・便秘】などの引き起こすことも。
普段から肩こりがひどい方は、さらにその症状が強く出てしまう恐れもあります。
喉の痛みやアレルギー反応
冷房を使うことで室内は乾燥します。
乾燥状態がひどければ、喉の痛みやアレルギー反応も出やすくなってします。
エアコン内部にはカビやホコリも溜まりやすく、それがかえって症状をひどくする可能性も高いです。



定期的なフィルター掃除やエアコンクリーニングは必須!
血流の悪化
冷房で体を冷やしてしまえば、血流も悪くなり、頭痛や眼精疲労、肩こりなども起こりやすくなります。
特に夏場は薄着で過ごす方がほとんどでしょう。
肌に冷気が直接あたることで、さらに体も冷え切ってしまいます。
オフィスなどの人が多い環境では設定温度も変えづらい状況も多いです。



カーディガンなどの羽織るものも必要です!
冷房病(クーラー病)にならないための7つの対策・対処法


「冷房病」という名前で広まっていますが、実際には病気ではないため、治療法は存在しません。
そのため、予防するための対策を知っておく必要があります。
- エアコンの設定温度に気をつける
- 風向にも注意が必要
- 衣類で冷えを防ぐ
- 体が温まる食べ物を食べる
- 軽い運動をする
- 湯船に浸かる
- ストレスを溜めすぎない
エアコンの設定温度に気をつける
冷房病を防ぐにはエアコンの使い方に注意を払うことが必須です。
まず、エアコンの設定温度は26〜28°くらいに設定するのがベストです。
外と中との気温差から冷房病になるケースは多いです。
そのため、外気温から5〜6°マイナスで温度設定をするのが良いでしょう。
エアコンの設定温度を低くしすぎると、体が寒さになれるケースもあります。



適度に換気することで室温も上がり、外気も取り入れられます!
風向にも注意が必要
冷気を直接受けすぎないように、風向きを調整することも重要です。
冷たい風を浴び続ければ、体は冷え、肌も乾燥します。
- 「外気温が低いなら冷房ではなく除湿を使う」
- 「扇風機やサーキュレーターなども併用する」
こうしたこともポイントになります。
衣類で冷えを防ぐ
オフィスや店内などでは、自分で設定温度を変更するのは難しいです。
特に夏場は肌の露出が多いので、余計に寒さ・乾燥を感じやすいはずです。
オフィスや自宅なら、カーディガンやブランケットなどの羽織れるものを近くに置いておきましょう。



軽い衣類ならお店などにも持っていきやすいです!
体が温まる食べ物を食べる
冷房が効いている場所では、温かいものを食べるのがおすすめです。
夏であれば、そうめんや冷やし中華などの冷たいものが食べたくなります。
しかし、室内で冷たいものばかり食べていると、体の内部から冷えてしまい、寒さを感じやすくなってしまいます。
スープや鍋といった温かいものを摂取することで血行も良くなり、冷えづらい体になります。
生姜やカボチャ、ネギ、ニンニクなどは体を温める効果のある食材なので、積極的に摂取すると良いでしょう。



ジュースやスポドリには糖分が多く入っているので、シュガーレスなものがおすすめ!
軽い運動をする
体を温め、血流を良くするには軽い運動も大切です。
特に冷気は下の方に溜まる性質があるため、足を動かすことがポイントです。
ウォーキングはもちろん、軽い屈伸運動や少し歩くだけでも大分違ってきます。



長時間の座り仕事なら、「つま先とかかとを交互にあげる」のも効果的!
湯船に浸かる
暑い夏でもきちんと湯船に浸かる習慣を持っておくのも、良い冷房病予防の一つです。
「夏はシャワーだけにしておく」というのは理解できます。
しかし、湯船に浸かることで体が温まるだけでなく、水圧によって血流も良くなります。



湯船でふくらはぎのマッサージをするとさらに効果が上がります!
ストレスを溜めすぎない
ストレスを溜めすぎないことは、冷房病にも効果があります。
ストレスが溜まると自律神経の働きも低下してしまいます。
上で紹介したような軽い運動や入浴にはリフレッシュ効果もあるので、ストレスを減らすにも有効です。



もちろん、きちんとした睡眠やバランスの取れた食事も大切!
冷房病について:まとめ
この記事では、冷房病になる原因や症状、防ぐための対策などについて詳しく解説してきました。
冷房病は、冷房による外と室内の温度差や直風による乾燥などから、自律神経や体温調整に問題が起き、肩こりや頭痛などを引き起こしてしまう症状です。
しかし、適切な温度設定や軽い運動、食生活などに気をつけることで冷房病を予防することもできます。
もちろん、フィルター掃除などの日常的なエアコンのメンテナンスも忘れずに実施することで、室内の空気の質を保ち、快適な生活環境を維持できるようになります。
これらの対策を取り入れ、健康的な生活を送るための基盤を整えることが、冷房病の予防につながっていくでしょう!
コメント