- 室外機から水が出る原因
- 室外機からの水を放置する影響
- 室外機に水をかける必要性
- 水をかける以外の防御対策
エアコンの室外機から水が出ているのを見て、不安になったことはありませんか?
実は、これは必ずしも故障のサインではなく、正常な運転の一環である場合も多いです。とはいえ、原因を正しく理解しないまま放置すると、思わぬトラブルにつながる恐れも。
また、真夏や真冬といった季節には「室外機に水をかけた方が良い!」という話を聞いたことがある方もいるかもしれません。
この記事では、室外機から水が出る原因と対策、室外機へ水をかけることの信憑性などについて詳しく解説していきます。
室外機は外に設置され『水とは切り離せないパーツ』とも言えるため、水に関するトラブルを避けるためにも最後までご確認ください。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
室外機からの水が出る原因6選

エアコンの室外機から水が出ることは、そこまでめずらしいことではありません。
ただし、水が出る原因の中には、自然な運転の一部と判断を誤り放置すると危険なケースもあります。
- 配管の結露(冷房・除湿時)
- 冷媒ガス圧の不具合
- ドレンホースからの水
- 霜取り運転の影響
- ホースのつまりや不具合
- 設置傾斜や地盤の問題
配管の結露(冷房・除湿時)
冷房や除湿を使っている際は、室外機周辺の配管が冷たくなることがあります。
外気とエアコン内部に温度差があると、冷媒管の周囲に結露が発生します。
これは「冷えたペットボトルの外に水滴がつくのと同じ」現象です。
通常はドレンホースを通じて排水されますが、排水口にゴミやホコリが詰まると、排水がうまくいかず水が室外機の下に漏れ出すことがあります。

定期的なメンテナンスで排水経路を確保することが大切です!
冷媒ガス圧の不具合
冷媒ガスの圧力が適正でないと、配管内の温度バランスが崩れて異常な冷却が起こり、通常以上の結露を招くことがあります。
ガスが不足している場合は冷房の効きも悪くなり、エアコンの能力全体が落ちてしまう可能性も。
ガス漏れの兆候を感じたら、早めに専門業者に点検を依頼しましょう。
ドレンホースからの水
冷房除湿時は、エアコンの室内機に結露水が溜まり、それがドレンホースをつたって排出されます。
ドレンホースの排出口は室外機の近くのため、”室外機から水が出ている”ように感じることもあります。
霜取り運転の影響
冬場に暖房を使っていると、室外機の表面に霜が付着し、それを溶かすために霜取り運転が作動します。
このとき一気に霜が解けて、ドレンホースの処理能力を超え水が発生することがあります。
この現象は異常ではなく、暖房運転時によくある一時的なものです。



「プシュー」など音から止まる・室内機のランプが点滅している場合は、霜取り運転の可能性があります!
ドレンパンやホースのつまり・不具合
室外機から出る水の原因は、実は室内機にあることもあります。
エアコン内部のドレンパンやドレンホースにほこりやカビが溜まると、水がスムーズに排出されなくなり、逆流して室外機まで達することがあります。
詰まりが原因の水漏れは、エアコンクリーニングで解消することができます。



異常がないケースも多いですが、大量の水なら専門家に相談するのがベストです!
設置傾斜や地盤の問題
室外機が水平でない場所に設置されていると、排水がスムーズに流れず、トレイ内に水が滞留することがあります。
特に築年数が古い建物やベランダに傾斜がある場合は注意が必要です。
設置時に水平を確認し、必要に応じて設置台などで調整しましょう。
室外機からの水を放置する悪影響


たとえ少量の水であっても、長期間にわたって室外機周辺に水が漏れ続けると、思わぬトラブルを招くことがあります。
定期的な点検と早めの対応が、エアコンの寿命と快適な室内環境を守るポイントになります。
- 電気部品の故障リスク
- カビ・衛生被害
- 電気代の増加
- 金属部品の錆び・腐食
電気部品の故障リスク
室外機には、コンプレッサーやファンモーターなどの電気部品が内蔵されています。
そこに水がかかると、漏電やショートの危険性が高まり、故障の原因になります。
最悪の場合、運転停止や高額な修理費用が発生することもあるため、早期の対処が重要です。
カビ・衛生被害
排水がうまくいかずに水が溜まると、そこがカビの温床になります。
カビは室内の空気に悪影響を与えるだけでなく、アレルギーや喘息の原因になることも。
衛生面を保つためにも、目に見えない汚れはプロの手でしっかり取り除くことが肝心です。
電気代の増加
排水不良や放熱効率の低下があると、エアコンは本来の性能を発揮できず、必要以上に稼働してしまいます。
これにより電気代が高騰するケースも少なくありません。



冷暖房の効率が落ちたと感じたら、まずは室外機まわりの状態をチェックしましょう!
金属部品の錆び・腐食
室外機の外装や熱交換器に水分がかかり続けると、金属が錆びてしまいます。
錆びた部分は放熱性能が落ち、やがて腐食が進んで穴が開くこともあります。
軽度の錆であれば、早期に防錆処理を施すことで延命が可能です。



故障の放置は結果的に修理費用の増大を招く可能性がありるので注意!
室外機に水をかけるのはあり?


夏や冬の室外機は、「水をかけた方が良い!」などと言われることがあります。
ですが、基本的に室外機に水をかけるのは避けた方が良いでしょう。
その判断が、かえってトラブルを招く可能性があるため注意が必要です。
水をかけるリスク
室外機には電気部品や制御基板が内蔵されています。
確かに、夏場に直射日光が当たった室外機に水を掛ければ、蒸発冷却の効果はあるでしょう。
しかし、部品に水が入り込む恐れがあり、ショートや故障の原因になりかねません。
特にガス配管部分や基板周辺の保護カバーの隙間から水が侵入すると、修理が必要になることも。



家庭用ホースでも油断せず、むやみに水をかけるのは避けましょう!
適切な冷却補助方法
どうしても室外機の温度上昇が気になる場合は、「日よけシートを使って直射日光を遮る」「風通しを良くする」などの方法が効果的です。
これらの方法で室外機の放熱を助ければ、無理に水をかける必要はありません。
特に、急激に冷やすよりも穏やかに温度管理をする方が、機器への負担が少なく長持ちします。



この部分は後ほど詳しくご紹介していきます!
専門的な洗浄方法の種類
プロのエアコンクリーニングでも室外機の掃除を行ってくれます。
機器に適した洗浄機と専用洗剤を使って、室外機内部のフィンやファンの汚れを効率よく落とします。
内部構造を理解したうえで行うため、故障のリスクが低く、冷却効率も向上します。
自分で清掃するより確実で安全なので、不安がある方は専門業者に依頼するのが賢明です。



室外機の負担を減らせれば、結果的にエアコンの寿命も短くなります!
水をかける以外の室外機の防御手段


暑さや雪の影響があっても、室外機に水をかけるのは基本NGです。
しかし、室外機の状況を放置することで、エアコンの性能低下や故障の原因になる可能性も。
ここでは、水をかける以外の家庭で手軽に行える対策から、多少手間をかけてでも効果が期待できる方法までをご紹介していきます。
- 日よけカバーで直射日光を防ぐ
- 風通しの良い場所に設置する
- 打ち水も効果的
- 屋根やベランダの雨だれ対策
- メンテナンスも忘れない
- 足元のコンクリート台の傾斜調整
日よけカバーで直射日光を防ぐ
直射日光などから室外機を守るには、専用のカバーをつける方法があります。
室外機が強い日差しを受けると、金属部分の表面温度が高くなり、内部の熱負荷も増加します。その結果、冷却効率が下がるだけでなく、排水不良や結露による水漏れの原因にもなります。
市販されている通気性の良い日よけカバーを活用することで、こうしたトラブルを防止できます。
設置時には、風通しを妨げないように隙間を意識しましょう。



カバーには【上部・側部・全体】など、覆う場所によって種類があります!
風通しの良い場所に設置する
直射日光などの熱の影響を和らげるなら、風通しのよい場所に設置するのがおすすめです。
直射日光の当たる場所はもちろん、狭い場所やすぐ近くに壁がある場所などは、放熱効率が下がってしまいます。
基本的には室外機周辺は何も置かないのがベストです。



積雪が多い地域なら地面から高い場所に設置するのもおすすめです!
打ち水も効果的
室外機に直接水をかけることはNGですが、周辺に打ち水をするのは効果的です。
室外機カバーや日のあたりづらい場所に比べると、長く効果が持続しないのはデメリットかもしれません。
打ち水の際は誤った室外機本体にかけないよう注意しましょう。
屋根やベランダの雨だれ対策
上階からの雨だれや屋根の水切りからの水が直接室外機にかかると、トレイ内の水が溢れやすくなり、排水不良やサビの原因になります。
設置環境に応じて、雨水を他の方向へ流すための防水板やパイプを取り付けることが有効です。



施工が難しい場合は、住宅メーカーやリフォーム業者に相談すると安心です!
室外機のメンテナンスも忘れない
室外機の定期的なメンテナンスを行うことで、負担も減らせ節電にも直結していきます。
- ドレンホースの掃除
- 室外機周辺にものを置かない
- 室内機のフィルター・内部掃除
室外機は屋外にあるため、室内機の掃除は定期的に行っても外まで考えがいかないケースも少なくありません。
室外機の周辺にゴミや物が置いてあれば、熱交換効率を落としてしまいます。
また、ドレンホースが詰まれば水漏れの原因にもなるため、つまりの確認や掃除もしておきましょう。



もちろん、室内機の内部に汚れが溜まっていれば、冷暖房効率や電気代にも影響します!
足元のコンクリート台の傾斜調整する
意外と見落とされがちですが、室外機の台座が水平でない場合、内部に溜まった水がうまく排出されずに溢れる原因になります。
傾斜を調整することで、水が自然に排水ホースへと流れるようになります。
市販の水平調整プレートやモルタルなどを使って、適切な角度に整えるだけで排水環境は格段に改善します。
室外機の掃除とエアコンクリーニング依頼のメリット


室外機の掃除は自分でもある程度は可能ですが、内部に溜まった汚れまでは手が届きません。
プロのクリーニングを活用することで、安全かつ効果的にエアコンの性能を回復させることができます。
自力掃除の限界
市販の道具を使えば、フィン表面のホコリや汚れはある程度落とせます。
しかし、ファンの裏側や熱交換器内部に入り込んだ汚れ、ドレンパンに発生したカビや詰まりまでは対処できません。
これらの汚れを放置すると、冷却能力の低下や水漏れ、悪臭などの原因になります。



自力で行うには道具や作業時間といったものもかなり必要です!
プロに依頼するメリット
専門の業者は、室外機の分解洗浄を通して内部の汚れも徹底的に除去してくれます。
高圧洗浄機を用いた作業により、熱交換器の効率が回復し、冷暖房能力も向上します。
また、同時に故障箇所の点検や部品の交換提案なども行われるため、思わぬトラブルを未然に防ぐこともできるでしょう。
アフターサービスや作業保証がついている業者を選べば、初めての依頼でも安心です。
依頼前のチェックポイント
室外機のクリーニングを業者に依頼する際は、見積もりに「室外機の洗浄が含まれているか?」を必ず確認しましょう。
ほとんどの業者では、室内機のクリーニングは基本プランになっており、室外機掃除はオプションになっていることも多いです。
「室外機のクリーニングをお願いしたいのに含まれてない、、、」では、依頼する意味がありません。
追加料金の有無や作業時間なども事前に確認しておくと安心です。



利用者の口コミや施工写真などを確認することで、業者の信頼度を判断しやすくなります!
室外機からの水について:まとめ
この記事では、室外機から水が出る原因と対策、室外機へ水をかけることの信憑性などについて詳しく解説してきました。
室外機から水が出る原因には、配管からの結露や霜取り運転などいくつかの原因が考えられます。
こうしたことは日常的に起こりえるため、多くは問題はありませんが、中には故障の可能性も存在します。
また、真夏の直射日光や真冬の積雪時には、「室外機に水をかけた方が良い」という話もありますが、これは基本的に避けるのがベストです。
水をかけたことによって故障の原因になったり、かえって室外機に負荷をかけてしまう可能性が高いです。
室外機には水をかけるより、カバーの設置や設置場所の変更などを行うようにしましょう。
適切な対策やメンテナンスを心がけることで、室外機への負担を減らし、より長く使っていける環境が作れるはずです!
コメント