エアコンは快適な室内環境を手に入れる上で大切な家電ですが、クリーニングをしないでいるとその効果が十分に発揮されなくなります。
その中でも特に「送風ファン」のクリーニングは見落とされがちですが、重要なメンテナンス項目の一つです。
送風ファンに汚れが溜まると空気の流れが悪くなり、エアコンの効率が低下するだけでなく、カビやホコリが室内に撒き散らされるリスクも高まります。
この記事では、送風ファンが汚れる原因や汚れを放置する悪影響、掃除方法などについて詳しく解説していきます。
エアコンの送風ファンの役割
エアコンの送風ファンは、吹き出し口の奥になる筒状の形をした部品です。
稼働時には、冷やされた空気や暖められた空気を室内に循環させる役割を担っています。
このファンが効率的に動作することで、部屋全体に均等な温度を保つことが可能です。
一方で、送風ファンにホコリやカビが溜まると空気の流れが悪くなり、エアコンの性能が低下してしまいます。
エアコンの送風ファンが汚れる理由
送風ファンが汚れる原因はカビやホコリ、料理・タバコなどの煙があります。
部屋中のホコリが集まる
部屋中のホコリは、空気を循環させるエアコンに集まりやすくなります。
エアコン内部の空気の入り口にはフィルターが取り付けられています。
しかし、料理やタバコの煙をはじめ、ホコリの中にフィルターを通り抜けて送風ファンに付着してしまうものもあります。
内部でカビが増殖する
冷房使用時などはエアコン内部に結露が溜まり、湿気でカビが繁殖しやすい環境になっています。
そのため、送風ファンにもカビが付着するのです。
冷房を止めている時にも室内の湿度が高いなら、カビが発生し増殖していきます!
エアコンの送風ファンの汚れを放置する悪影響
エアコンの送風ファンの汚れを放置すると、さまざまな悪影響が出てきます。
悪臭・カビが発生する
エアコンから悪臭がする場合は、送風ファンにホコリやカビが発生している可能性があります。
勉強や仕事に集中できなくなる原因にもなりかねないので、クリーニングなどの対応が必要です。
健康面でも悪影響がある
エアコンの送風ファンが汚れていると、内部のカビの胞子やホコリがエアコンの風によって部屋中に送られてしまいます。
この風を浴びる環境にいれば、アレルギーや呼吸系の問題を引き起こす可能性もあるでしょう。
特に小さいお子さんや高齢者、アレルギー体質の方が家族にいるなら注意が必要です。
運転効率が下がる
汚れた送風ファンはエアコンの風量を低下させるため、効率的に部屋を冷やしたり暖めたりすることが難しくなります。
結果としてより長時間エアコンを稼働させる必要があり、電力消費が増える原因となります。
送風ファンの汚れは、健康・経済面のどちらにもデメリットになります。
どの悪影響も「送風ファンのみ」というよりは、エアコンクリーニングをしない悪影響とほぼ同じです!
送風ファンを掃除する方法(基本はプロの業者に依頼するべき!)
送風ファンの掃除を含め、エアコンクリーニングはプロの業者に任せるのがベストです。
量販店にはエアコン洗浄スプレーも売っていますが、こうしたスプレーは「エアコン内部に汚れが残る」「電子部分に間違ってかけてしまう」ことも多いです。
その結果、エアコンの故障や漏電による火災などの恐れもあります。
クリーニング業者に任せる場合には、次のような手順で進んでいきます。
まずは問題なく動くかを確認していきます。
洗浄を行うためにエアコンを分解しておきます。
洗浄時に周りに汚れが付着しないよう、養生を行います。
お掃除機能付きエアコンの場合、構造が複雑なため養生箇所も増えます。
洗剤や高圧洗浄機を使い、エアコン内部のカビや汚れを洗浄していきます。
取り外した部品を手洗いなどで綺麗にしていきます。
お掃除機能付きエアコンの場合、水をかけられない部品もあるため、ホコリを除去します。
洗浄した部品をエアコンに戻していきます。
作業が完了したら、業者の方と一緒に確認を行っていきます。
業者や汚れ具合、エアコンの機種によって違いますが、大体2〜3時間ほどの作業時間がかかります。
チェック後に問題がなければ、料金の支払いをしてエアコンクリーニングが完了です。
送風ファンのエアコンクリーニングのおすすめの頻度・タイミング
送風ファンの掃除の頻度やタイミングは、基本的なエアコンクリーニングと同じです。
基本は年一回
「エアコンクリーニングは1年に1回が目安」ということは幅広く言われています。
タイミングとしては、4月前後や9〜10月あたりがおすすめです。
この時期なら、エアコンを使用し終わった時期にもなり、クリーニング業者の割引キャンペーンが行われている可能性も高いです。
家庭環境・使用状況
家庭環境やエアコンの使用状況によって、必ずしも1年に1回で良いとも限りません。
小さいお子さんや高齢者、ペットを飼っているご家庭では、健康面のことを考えて1年に2〜3回依頼するのもありです。
また、独身の方であまりエアコンを使わない場合なら、1.5〜2年くらいのサイクルでクリーニングするのも良いでしょう。
エアコンクリーニングの目安は年1回ですが、ご家庭の環境・使用状況を考えて臨機応変に対応しましょう!
送風ファンの汚れを防ぐ方法
エアコンの送風ファンの汚れは自分でクリーニングするのは難しい箇所になります。
そのため、業者へのエアコンクリーニングの依頼の頻度を減らすなら、普段からのメンテナンスが重要です。
定期的なフィルター掃除
エアコンのフィルター掃除は基本中の基本です。
フィルターが汚れていれば送風ファンが汚れる原因にもなります。
ですので、2週間に1回程度はフィルター掃除を行いましょう。
部屋をこまめに換気
部屋をこまめに換気するのもエアコン汚れを予防する方法の一つです。
部屋中の空気が汚れていれば、それを吸い込むエアコンも汚れていきます。
空気の流れを作るためにも、扇風機やサーキュレーターなどを活用するとより効果的です!
使用後の送風運転(湿度対策)
カビを増殖させないためには、エアコン内をよく乾燥させることも大切です。
冷房や除湿を使用した後は、1時間ほど送風運転を行うとエアコン内を乾燥させることができます。
内部クリーン機能があるエアコンなら、その機能でも構いません。
送風ファンのエアコンクリーニングについて:まとめ
この記事では、送風ファンが汚れる原因や汚れを放置する悪影響、掃除方法などについて詳しく解説してきました。
送風ファンは、エアコンの性能と室内の空気環境を保つために重要な役割を果たしています。
定期的なクリーニングを行うことで、健康へのリスクを減らし電気代の節約にも繋がります。
エアコンを快適に使用し続けるためにも、送風ファンの汚れを放置せず、適切なメンテナンスを心掛けましょう!
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