- エアコンの寿命が10年とされる理由
- エアコンから出る寿命サイン
- エアコンを長く使うためのコツ
厳しい暑さや寒さから快適な空間を作ってくれるエアコンですが、値段も高価なため”できるだけ長く使いたい!”と考える方も多いでしょう。
しかし、「何年くらい使えるのか?」「どのタイミングで買い替えたらよいのか?」などの明確な基準がわからず不安を感じている方も少なくありません。
一般的には”エアコンの寿命は10年”とされますが、使い方や状況によってはそれ以上に使い続けられるケースも存在します。
この記事では、エアコンの寿命が10年とされる理由から、買い替えサイン、長く使うためのコツなどについて解説していきます。
適切なタイミングでの買い替えやメンテナンスを行うためには、エアコンの寿命や使用年数について理解しておくことが重要になってきます。

私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
エアコンの平均寿命は10年


冒頭でもお伝えしたように、一般的にエアコンの寿命は約10年とされています。
しかし、内閣府の消費動向調査では、2人以上の世帯の平均は13.7年となっています(消費動向調査 令和2年より)。
単身世帯では15.1年と基本的には10年より多いことがわかります。
この”10年”という数字は、「メーカーの部品保有期間が10年と定められている」ことから来ています。これを過ぎると、修理が必要になった際に交換用部品が手に入らないことがあり、結果的に買い替えが必要になるケースも多いです。
また、内部の部品や配線が経年劣化することで、冷暖房の効率が落ちたり、異音が出たりといった不具合が現れ始めることもあります。
エアコンは、設置環境や使用頻度、メンテナンスの状況によって寿命に差が出ます。
たとえば、1年を通して毎日使うような環境では、部品の消耗が早まり、10年未満での買い替えが必要になることもあるため注意が必要です。



業者によるクリーニングを受ける場合、10年以上の機種は補償の観点から断られるケースも!
エアコン買い替えのサイン?こんな症状が出たら要注意


「10年」という一般的な寿命はありますが、エアコンが古くなっても、完全に動かなくなるまで使い続ける方はたくさんいます。
しかし、実際にはさまざまなサインが現れ始めた段階で、買い替えなどを検討することが大切です。
もちろん、”サインが出ているから即買い替えがおすすめ!”というわけではありませんが、掃除や修理などの何らかの対策は必須になります。
- 効きが悪くなってきた
- 異音・振動が頻発する
- 異臭が室内に広がる
- 室内外機の水漏れや排水不良
- 頻繁にエラー表示や故障の発生
- 電気代が急激に上昇した
冷房・暖房の効きが悪くなってきた
フィルターをこまめに掃除しても、冷暖房の効きが明らかに悪くなっている場合は、内部の熱交換器やコンプレッサーの劣化が原因かもしれません。
フィルターや内部の汚れなら、エアコンクリーニングを行うことで以前のような効き目も実感できるでしょう。
ただ、風向や温度の設定を調整しても改善しないなら、冷暖房性能そのものが落ちていると考えられます。
古いエアコンは消費電力が増えやすく、電気代がかさむ要因にもなります。



結果的に新しい機種に買い替えた方が、経済的にもメリットが大きいのケースも!
運転中の異音・振動が頻発する
運転中に「ガーッ」や「ギシギシ」といった不快な音が聞こえるようになったら、ファンやモーターなどの機械的な部品に異常が起きている可能性があります。
特に振動が激しくなると、設置場所の壁や床への影響も心配です。
こうした異常を放置すると、重大な故障につながり修理費用が高額になることもあるため、早めに点検を受けましょう。



まずはクリーニングを行い、変わらないようなら故障や寿命の可能性が高いです!
異臭が室内に広がる
エアコンからの異臭は「よくあるトラブル」と言えます。
エアコンをつけた瞬間にカビ臭や焦げたような匂いが広がる場合、内部に汚れやカビが溜まっている可能性が高いです。
異臭の放置は人体に悪影響を与える恐れがあるので、NGです。
クリーニングで改善することもありますが、長年使った機種では汚れが部品の奥深くにまで入り込んでおり、完全には取りきれないこともあります。



クリーニングしても異臭が残る場合は、衛生面から見ても買い替えを視野に入れるべきです!
室内外機の水漏れや排水不良が起こる
エアコンの室内機から水がポタポタと垂れる、室外機周辺が濡れているなどの症状が出た場合は、ドレンホースの詰まりや内部の劣化が原因である可能性があります。
これもエアコンクリーニングで治ることも多いですが、経年劣化なら買い替えの必要も。
こうした水漏れを放置すると、床や壁を傷めるだけでなく、カビの繁殖を引き起こすリスクも高まります。
場合によっては、修理よりも買い替えの方が費用対効果が高いケースもあるため、注意が必要です。
頻繁にエラー表示や故障が発生する
運転中にリモコンにエラーコードが出たり、突然停止してしまうトラブルが頻発する場合、制御基板やセンサーなどの電子部品に寿命がきている可能性があります。
都度修理を依頼していると、その費用が積み重なり、新しいエアコンが買えるほどになってしまうケースも予想できます。
また、頻繁なトラブルは費用面だけでなく、ご自身へのストレスにもつながります。
10年を超えた機種で不具合が多くなってきたら、思い切って買い替える判断も必要です。
電気代が急激に上昇した
フィルターや内部の汚れが原因となって、電気代が上がることはあります。
この場合は、フィルター掃除やクリーニングで効き目がわかるはずです。
しかし、特に理由がわからず、設定温度や使用時間が変わっていないにもかかわらず、電気代が以前より明らかに高くなっている場合は、エアコンの効率が著しく低下している証拠です。
冷媒ガスの漏れや熱交換効率の劣化などが原因と考えられます。
最近のエアコンは省エネ性能が飛躍的に向上しているため、買い替えることで年間の電気代を大幅に抑えられることも少なくありません。



同じ新品でも10年前と今のものでは、消費電力・電気代も違います!
少しでもお得に!エアコンを長持ちさせるためのコツ


安くても数万、高いものなら数十万円はするエアコンとあって「なるべくなら同じものを使い続けたい!」という方は多いです。
日常のメンテナンスや少しの手間で寿命を延ばすことでエアコンへの負荷・買い替えコストを抑えられます。
- 定期的なフィルター掃除を習慣化
- プロの定期点検・メンテナンスを利用
- 冷房・除湿後の送風運転
- 室外機まわりの通風を確保し清掃
- 運転時間を管理し長時間運転を避ける
- 適切な設定温度と省エネモードを活用
- 使わない時期はこまめに電源をオフに
定期的なフィルター掃除を習慣化する
フィルター掃除は、エアコンを長く使うためのコツの代表的なものと言えるでしょう。
エアコンのフィルターにホコリや花粉が詰まると、熱交換効率が低下しコンプレッサーへの負荷が増えてしまいます。
2週間に1度を目安に掃除機や水洗いでしっかり汚れを取り除きましょう。
きれいなフィルターは消費電力削減にもつながり、ランニングコストを抑える効果も期待できます。



水洗い後はよく乾燥させてから本体にも戻さないと、カビや細菌の増える原因になるので注意!
プロの定期点検・メンテナンスを利用する
内部にゴミや汚れが溜めれば、設定温度に達するまでに時間がかかり、電気代も多く必要です。
自己流の掃除だけでは取りきれない内部の汚れや部品の緩みを、専門業者の点検でチェックしてもらいましょう。
年に1回程度、エアコンクリーニングを依頼すると、故障の芽を早期に発見できることもあります。



小さな不具合のうちに手当てすることで、大きな修理費用を防ぎ、寿命を延ばせます!
冷房・除湿後の送風運転
梅雨や夏場の冷房・除湿を使う場合は、エアコン内部に水分が溜まりやすい環境になります。
内部の水分を放っておけば、カビやダニなどを増殖しやすい環境になるため対策は必要です。
冷房・除湿を使った後は、1時間ほど、送風運転をすることで内部を乾燥させることができます。
室外機まわりの通風を確保し清掃する
室外機の環境を確認するのも、エアコンの寿命を延ばすコツです。
屋外に設置されている室外機とあって、雨や風、直射日光の影響を受けることも多いです。
そのため、室外機の周囲に物を置かず、風通しを良く保つことが重要。
落ち葉や雑草、ホコリがたまると熱交換効率が悪化し、内部温度が上がり余計な負荷もかかります。
また、内部にゴミや雑草が入り込めば、故障の原因にもなりかねません。
季節ごとに【室外機の上をほうきなど掃く・ブラシで軽く擦る】などを行い、詰まりがないかの確認もすると長持ちにつながります。
運転時間を管理し長時間運転を避ける
「使い方によって電気代を抑えられる!」などから、つけっぱなしなどのエアコンの長時間運転を行う方もたくさんいます。
電気代や快適性などは向上しますが、状況によって長時間稼働は、コンプレッサーやファンの疲労につながる可能性もあります。
ただし、エアコンは”24時間365日稼働できる”ように設計されています。



使い方や室内状況などを考慮し、ご家庭にあった使用方法を試しましょう!
適切な設定温度と省エネモードを活用する
【冷房は設定温度を26〜28℃、暖房は20℃程度】を目安にすると無理なく快適に過ごせます。
極端に低温・高温設定を繰り返すと内部の部品に負荷がかかり、寿命を縮める原因にもなります。
もちろん、部屋の状況や温度の感じ方は人によって違うため、我慢をするのは厳禁です。
最近のモデルには「おまかせ運転」「エコモード」などの省エネ機能が搭載されているので、活用して負荷を抑えましょう。
使わない時期はこまめに電源をオフにする
春先や秋口など、長期間使わない時期はエアコン本体の電源スイッチをオフにし、コンセントも抜くことで待機電力をカットできます。
待機状態が続くと内部基板への微弱な電力供給が行われ、劣化を早める要因にもなるため、使わない期間の対策も有効です。
ただし、エアコンを使用する時期になった際にも注意が必要。
コンセントを入れてすぐに稼働させるのは、コンプレッサーに強い負担をかけてしまいます。



電源を入れるのはコンセントを差した4~8時間後がベストです!
エアコンのクリーニング・故障はプロに任せるのが安心!


一年を通して使っている期間の多いエアコンは、日常的なメンテナンスや故障を避けることはできません。
フィルター掃除程度なら自力でも行っていくことは簡単です。
しかし、エアコンを長く使いたいと考えるなら、定期的なクリーニングは欠かせません。
内部にホコリやカビが溜まると冷暖房効率が下がるだけでなく、悪臭やアレルギーの原因にもなってしまいます。
内部清掃や故障箇所の修理は、「問題のさらなる進行」「火災や感電の恐れ」などがあるため、基本はプロに任せるのがベスト。
エアコンクリーニングを一度も経験したことがない方にとっては、「壊れそうで不安」「業者選びが難しい」と感じるかもしれません。
ですが、信頼できる業者に依頼すれば、内部の熱交換器やファンまで丁寧に洗浄してくれるため、エアコンの性能が回復し、寿命の延長にもつながります。



初めての方でも、問い合わせ時に「作業内容・所要時間・料金の目安」を確認することで安心して依頼できます!
エアコンは何年使えるかについて:まとめ
この記事では、エアコンの寿命が10年とされる理由から、買い替えサイン、長く使うためのコツなどについて解説していきます。
エアコンは適切に使い、定期的なメンテナンスを行うことで長く使い続けることができます。
しかし、寿命の目安である10年を超えて不具合が出てきた場合は、無理に使い続けるのではなく、買い替えを前向きに検討することも大切です。
とはいえ、エアコンはそう安い買い物ではないため、できる限り長く使いたい方も多いはずです。
定期的な掃除やメンテナンス、使い方をマスターすることで、10年以上使い続けることもできるでしょう!
コメント