- エアコンからのパキパキ音の正体
- パキパキ音を放置するリスク
- エアコンからのパキパキ音への対策
- エアコンからの異音の予防方法
エアコン使用中に「パキパキ」という異音がすると、不安になります。
「故障かな?」と焦ってしまう方も多いのではないでしょうか。
しかし、このパキパキ音は、必ずしも重大な不具合とは限りません。
そこでこの記事では、エアコンからのパキパキ音の正体から音への対策、その他の異音などについて詳しく解説していきます。
パキパキなどの異音の中には、放置しても良い場合・悪い場合が存在するので、ぜひ最後までご確認ください。
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
エアコンからの「パキパキ音」の正体とは?原因6選

エアコンを使用しているときに”パキパキ”という音が聞こえてくると、つい故障を疑ってしまう方も多いでしょう。
特に夜間や静かな時間帯にその音が目立つと、不安が増すものです。
そこでまずは、パキパキ音の原因を正しく理解することが大切です。正しい知識があれば、必要以上に心配せず冷静に対処できます。
- 結露水の凍結・解凍による音
- 冷媒ガスによる金属部材の膨張・収縮音
- 気圧の影響
- フィルターやルーバーへのホコリ・汚れ
- ドレンホースやドレンパンの詰まり
- 経年劣化などでの素材変化
結露水の凍結・解凍による音
冷房運転中には室内機や配管に結露水が発生しますが、この水が室外機やドレンホース付近で凍りつくことがあります。
エアコンの運転が止まったあとや温度が上昇してくると、氷が解ける際に”パキパキ”と音を立てるのです。
構造上の自然な現象ではありますが、凍結を繰り返すと部品の劣化を早める要因にもなり得るため、注意が必要です。
冷媒ガスの流動による金属部材の膨張・収縮音
エアコン内部の熱交換器を流れる冷媒は、気温や運転モードに応じて急激に温度が変化します。
その際に金属製の配管や部品が膨張・収縮し、微細な変形によって”パキパキ”という音が発生するのです。
この現象はエアコンの仕組みによるものであり、ほとんどの場合で心配はいりません。

異音の傾向を知っておくことで、違いが判断しやすくなります!
気圧の影響
最近のマンション(特にタワマン)などの場合、室内の密閉度が高くなっています。
締め切った室内でエアコンを使うことで、外気との気圧のバランスが崩れドレンホース内の水が溜まり、音につながっているケースもあります。
温度・気圧のどちらのも場合もエアコンの故障ではないため、換気を行えば解決するはずです。
フィルターやルーバーへのホコリ・汚れ付着音
エアコンのフィルターやルーバーにホコリや油汚れが溜まっていると、運転時の風圧でそれらが振動し音がすることがあります。
特に送風力が強くなったときや風向を変えたときに音が目立ちます。
定期的にフィルターを掃除したり、ルーバーを軽く拭き取るだけでも、音の軽減に大きな効果があります。
ドレンホースやドレンパンの詰まりによる振動音
エアコンの排水経路にあたるドレンホースやドレンパンにホコリや藻が詰まると、水の流れが滞り、水が溜まってしまうことがあります。
この水が跳ね返る際に”パキパキ”という音が発生する場合があります。
詰まりを放置するとカビや悪臭、水漏れなどの原因にもなるため、水抜きや掃除によるメンテナンスが重要です。



排出口付近なら自力でも掃除できますが、内部ならプロのクリーニング業者に任せましょう!
経年劣化などでの素材変化
製造から8年以上など、長年使用したエアコンでは、ファンや回転軸などの部品にわずかな摩耗が生じることがあります。
この摩耗によって部品がわずかに揺れたりズレたりして、温度変化や振動に応じて音を立てる場合があります。
こうしたケースでは、部品の劣化が進行しているサインでもあるため、専門業者に点検を依頼するのが望ましいです。



「エアコンの寿命は10年ほど」とされているため、長年使っている場合は、他の問題を抱えているかもしれません!
エアコンからのパキパキ音は虫が原因ではない?


”エアコンからのパキパキ音は虫が原因”という情報を見かけたことがある方もいるでしょう。
しかし、一つ前にもご紹介したように、パキパキ音の全てが虫が原因というわけではありません。
確かにエアコン内部の湿度が高くなる夏場や梅雨は、中にゴキブリやカメムシなどの虫がいる可能性もあります。
特にエアコンを動かしていないのにパキパキ音がするなら、それは内部に虫がいることも考えられます。
ただ「本体を新聞で軽く叩く」「バルサンを焚く」などを行ってパキパキ音が消えないなら、それは虫が原因ではない証拠です。



虫が原因の可能性があっても、エアコン内部に向けて殺虫スプレーをかけるのはNGです!
エアコンからのパキパキ音を放置するリスク


異音がしても「そのうち消えるだろう、、、」と放置してしまう方は少なくありません。
しかし、放っておくとエアコンの性能低下や健康被害など、さまざまなリスクに発展する恐れも。
早めに対処する重要性を知っておきましょう。
- 部品の劣化・故障リスク増加
- 熱交換効率の低下による電気代増加
- カビ・細菌の繁殖リスクの増大
- 室内環境悪化と快適性の低下
部品の劣化・故障リスク増加
異音の原因となる摩耗や振動を放置していると、エアコン内部の部品が次第に劣化していきます。
ファンモーターの故障や配管の亀裂などが発生すると、修理費が高額になることも。



クリーニング・点検に比べ、買い替えや修理では、費用負担が大きくなるため、早めの対応が経済的!
熱交換効率の低下による電気代増加
エアコン内部に汚れが溜まり続けると、空気の通り道が狭くなり、熱交換効率が悪くなります。
そうなると設定温度に達するまでに時間がかかり、長時間運転が必要になります。
その結果、無駄に電力を消費し、電気代が増加してしまうことが予想できます。
カビ・細菌の繁殖リスクの増大
汚れや水分が溜まったままの状態では、カビや細菌が繁殖しやすい環境になります。
エアコンの風を通じて、これらが室内に拡散されると、アレルギー症状や咳、肌荒れなどを引き起こす可能性があります。
特に小さなお子さんや高齢の方がいる家庭では、健康リスクを未然に防ぐ対策が欠かせません。
室内環境悪化と快適性の低下
エアコンの異音に加えて、送風量の減少や温度ムラが生じると、快適な室内環境を保てなくなります。
「部屋の一部だけ冷えにくくなる」「送風の勢いが弱まる」といった現象が日常的に起きるようになり、生活の質にも影響を及ぼします。
大きなトラブルに発展させないためにも、早期の対処が快適な住まいを守るカギです。



たとえ故障などでなくても、異音が続くなら早めの対処がおすすめ!
エアコンからの「パキパキ音」への具体的な対処法


音の原因がある程度見当がついたら、次は実際に対策を講じてみましょう。
ここでは自分でできるケアから、プロに任せた方がよいケースまでをご紹介していきます。
- フィルター・ルーバーの分解洗浄
- 室外機まわりの環境整備
- 室内の換気をする
- ドレンホースが原因ならプロに任せる
- 温度モード切り替えのタイミング管理
フィルター・ルーバーの分解洗浄
エアコン内部の汚れが蓄積すると、温度差による収縮とあいまってパキパキ音が発生しやすくなります。
まずはフィルターと風向ルーバーを取り外し、ぬるま湯に中性洗剤を溶かしたもので優しく洗浄しましょう。
完全に乾燥させてから元通りに戻すことで、異音が軽減されることがあります。
作業の前には必ず電源を切り、取扱説明書で分解手順を確認してください。



フィルターは外しやすいですが、風向ルーバーは外しづらいこともあるので破損に注意!
室外機まわりの環境整備
エアコンの異音は室外機の影響も見逃せません。
落ち葉やほこりが周囲に溜まっていると、ファンの回転が妨げられて異音につながることも。
月に一度程度は、ほうきなどで掃除し、「室外機周りにものがある」「ゴミを置かない」などのチェックをしましょう。



異物などを取り除く際には、感電やケガの防止のために、必ず電源を切ってください!
室内の換気をする
パキパキ音の原因が気温や気圧なら、窓を開けるなどの換気で解決するはずです。
温度や気圧なら、外と室内の差を減らせば音はなくなります。
ドレンホースが原因ならプロに任せる
ドレンホースの詰まりから音が出ているなら、プロに任せるのがベストです。
詰まりの部分が排出口近くなら、自分で掃除することでも解決するでしょう。
しかし、ホースの奥の方であれば、下手に素人が掃除することでつまりがひどくなることも予想できます。
ネット上などには【掃除機を使ったホースのつまり解消法】も出ています。
温度モード切り替えのタイミング管理
冷房から暖房、またはその逆に頻繁に切り替えると、内部部品に急激な温度差がかかります。
そのため、収縮や膨張によってパキパキ音が発生することも。
モード変更は必要最小限にし、切り替える場合は一度停止させてから再起動するようにしましょう。



小さな工夫ですが、これだけでも異音を軽減できます!
エアコンからの異音を予防する日常ケア


「パキパキ」「プシュー」など、エアコンからはさまざまな音が出ることがあります。
中には正常な音も多いですが、放置が危険な音を出す可能性はなるべくなら少なくしたいはずでしょう。
ここで紹介する手軽なケアをぜひ取り入れてみてください。
- 月に1~2度のフィルター掃除
- 冷房除湿後の内部乾燥運転
- 室外機の簡易点検と清掃
- プロによる定期メンテナンス
- 早めの相談・依頼
月に1~2度のフィルター掃除
エアコンのフィルターは、ほこりや汚れが最も溜まりやすい箇所です。
月に1〜2度を目安に、掃除機で吸い取ったり、水洗い行いましょう。
これだけでも空気の流れが改善され、内部の負荷が減って異音の発生を防げます。
また、冷暖房の効きが良くなるため電気代の節約にもつながります。



水洗いする場合、よく乾かしてからフィルターを戻さないとカビの発生や故障などの原因になるの注意!
冷房除湿後の内部乾燥運転
冷房や除湿を使った後は、送風モードで1時間程度運転し、内部の湿気を飛ばしましょう。
最近の機種には「内部乾燥」「内部クリーン」機能が備わっていることもあり、自動でカビの発生を抑えることができます。
水分が残っていると、結露が原因で異音が生じる場合があるため、この一手間が重要です。
室外機の簡易点検と清掃
エアコンの室外機も音の原因になり得ます。
春や秋など季節の変わり目に、「ファンや通気口にゴミ・落ち葉がたまっていないか?」を確認しましょう。
汚れが詰まると空気の流れが妨げられ、負荷がかかって異音を発する可能性があります。
ゴミや落ち葉の吸い込みは、室外機の故障を引き起こすことも。
プロによる定期メンテナンスの活用
年に1〜2回のプロによるクリーニングは、セルフケアでは届かない部分までしっかりと対応してくれます。
熱交換器やファン、ドレンパンなど内部の汚れを徹底洗浄することで、異音の原因を根本から取り除けます。
結果として、エアコンの寿命を延ばし、故障やトラブルの予防にもつながります。
早めの相談・依頼
問題ないエアコンからの音なら、放置でも大丈夫です。
しかし、故障や汚れの詰まりなどからくる異音なら、早め早めの行動が吉になります。
エアコンの異常からの音を放置すれば、他の箇所の故障を併発させてしまう恐れもあります。
また、エアコン内の負担が強くなれば、結果的にエアコンの寿命を縮める原因にもなるでしょう。



音の原因をきちんと確認し、不明瞭な場合はメーカーや修理業者などのプロに任せるのが一番!
パキパキ音以外にもエアコンから出る音の種類・原因


エアコンからはパキパキ音以外にも、さまざまな異音は出ることがあります。
ここでは、よくある異音の種類と考えられる原因をご紹介していきます。
- プシュー・シャー
- ウィーン
- チョロチョロ・シュルシュル
- キュルキュル
- ガラガラ
- オフ時のカサカサ
プシュー・シャー
「プシュー」「シャー」という音は、霜取り運転時などに出ることが多いです。
霜取り運転とは、積雪や強風などで室外機に霜ついている時に、それを溶かすための機能です。
霜取り運転中はその機能に労力が注がれるため、暖房機能は使えなくなってしまいます。



これは故障ではないので、放置しても問題ありません!
ウィーン
エアコンから「ウィーン」と音が出ている場合は、風向きを調整するルーバー音のことが多いです。
これも通常の機械音のため、気にする必要はないでしょう。
チョロチョロ・シュルシュル
「チョロチョロ」「シュルシュル」のような音は、エアコンの配管内のガスの移動音やホースに流れる水の音の可能性が高いです。
どちらの場合も通常運転時に出るものなので、故障に関する異音ではないでしょう。
キュルキュル
エアコンから出る「キュルキュル」という音は、ファンが回るモーター音の可能性があります。
しかし、通常はモーターからキュルキュルという音は出ません。
モーターや関連する部品の劣化や故障、内部の汚れ溜まりなどが予想できます。



内部の汚れならクリーニング業者、故障が疑われるならメーカー・修理業者に相談しましょう!
ガラガラ
エアコンから「ガラガラ」という音は、内部のファンが何かにぶつかっている音の可能性があります。
これもキュルキュル音と同じく、汚れの詰まりや故障、劣化が予想できるので、プロに相談するのがベストです。
オフ時のカサカサ
エアコンの電源がオフにも関わらず、カサカサという音が出るなら、内部に虫がいる可能性があります。
室外機やドレンホースなど、エアコンには外から虫が侵入できる場所がいくつかあります。
そのため、電源オフなのに異音がする場合は虫の影響かもしれません。
- 新聞紙などで軽く室内機を叩く
- バルサンなどを焚く
こうしたことを試してみるのがおすすめです。



間違っても「エアコン内部に向けて殺虫スプレーをする」のは避けましょう!
エアコンクリーニングを安心して依頼するために!


初めてエアコンクリーニングを頼む方に向けて、業者選びのポイントや準備をまとめました。
これを参考に、安心してプロにお任せしましょう。
作業料金は本体1台あたり数千円〜1.5万円ほどで、機種や内容、地域などによって変動があります。抗菌コートや室外機の掃除などは追加オプションとして選べるため、事前に見積もり内容をしっかり確認しましょう。
不明点があれば、遠慮せず質問することが大切です。
信頼できる業者を選ぶためには、公式サイトだけでなくレビューサイトやSNSの口コミも参考にしましょう。実際の利用者が「丁寧だった」「対応が早かった」「仕上がりに満足」と感じているかどうかが判断のポイントになります。
作業当日はエアコン周辺を片付けておくとスムーズです。作業時間は1台あたりおよそ1.5~2時間が目安です。



疑問や不安があれば、当日までに質問することで、不安感を和らげられます!
エアコンからのパキパキ音について:まとめ
この記事では、エアコンからのパキパキ音の正体から音への対策、その他の異音などについて詳しく解説してきました。
エアコンからのパキパキ音は、経年劣化や気圧・温度変化、内部部品の緩みなどが原因で発生することが多いです。
気圧や温度差などが原因なら換気を行うことで音はなくなるため、それほどの問題ではありません。
しかし、内部の汚れの詰まりや故障といったことが原因なら、あなたの生活に悪影響を及ぼすことが予想できます。
定期的なフィルター・内部清掃はもちろん、原因がわからない場合はプロに相談するなど、なるべくスピード感を持った対処も必要です。
エアコンの適切なケアを心がけ、快適で効率的な使用を目指していきましょう!
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