- エアコンの室外機が動かない原因
- 室外機が動かない時の対処法
- 室外機が動かない時の依頼タイミング
エアコンの電源は正常に入っているのに「室外機が動いていない(音がしない)」ということはあります。
室内機と違い室外機は外にあり、あまり馴染みのない部分のため、『故障しちゃった・・・』と不安になってしまいます。
室外機が動かない原因には、故障や不具合だけでなく、外部からの障害や設定ミスのケースもあります。
この記事では、室外機が動かなくなる原因やその対処法、日常的なメンテナンス方法などについて詳しく解説していきます。
正しい知識を身につけ、突然のトラブルにも冷静に対応できるようになりましょう!
私は、【エアコン清掃club】を運営する滝沢というものです。ハウスクリーニング業者で約5年ほど従事した経験をもとに記事を書いています!
そもそもエアコンの室外機の役割は?

動かない原因に行く前に、簡単に室外機の役割についてご紹介していきます。
室外機は室内機と繋がっており、中を通る冷媒というガスが温度調節を行っています。
冷媒ガスは室内機のコンプレッサーによって圧縮され、配管を循環して熱を運びます。
室外機は室内機が冷やす・温める準備として空気を圧縮し、熱を出す・集めることをする役割を持っています。
そのため、『室外機が動かないと熱を運べず、冷暖房・除湿といった機能が使えなく』なります。

室外機なしなら送風しか作動しないので、「ただの大きな扇風機」とも言えるかもしれません!
エアコンの室外機が動かない主な原因8選


エアコンの室外機が作動しないと、冷暖房機能全体が停止し、快適な室内環境を作れません。
とはいえ、【室外機が動かない=故障】と決めつけるのは早いです。
まずは「何が原因で動かなくなっているのか?」を把握し、適切な対処の第一歩を踏み出しましょう。
原因を知ることで、不要な修理代を抑え、早期解決にもつながります。
- 電源供給のトラブル
- 送風モードになっている
- 室外機の周辺に物がある
- 室外機に汚れが溜まっている
- コンプレッサーの異常
- ファンモーターの故障
- 冷媒(ガス)の漏れ
- 電気系統の不具合
電源供給のトラブル
コンセントの接触不良やブレーカーが落ちていると、室外機に電力が供給されません。
特にエアコン専用の回路に異常がある場合、焦げたような臭いや配線の緩みなどの兆候が見られることがあります。
こうした電気系の問題は、感電のリスクもあるため、無理をせず、必要に応じて電気工事士の点検を受けましょう。
送風モードになっている
エアコンの送風機能は、温度を変えずに内部ファンを動かして風を出す機能です。
そのため、【室外機の役割】部分でもご紹介したように、送風運転ならそもそも室外機は動きません。
「室外機が動いていない」という場合には、送風機能にしていたなどの簡単なミスの可能性もあります。



リモコンから機能や設定温度を確認することは大事です!
室外機の周辺に物がある
室外機の吹き出し口の周辺にものがあると、うまく放熱できずに自動停止してしまうこともあります。
室外機の上にものを置くのはNGですが、周辺にゴミや植木などを置いておくのもやめましょう。
室外機周辺にゴミをあると、虫の侵入や雑草の吸い込みといったものを起こしてしまう可能性もあります。
室外機に汚れが溜まっている
屋外に設置されている室外機は、風や雨などの影響を日々受けています。そのため、知らず知らずのうちにホコリや砂などが溜まっていることも。
コイルやファンに汚れが蓄積すると、熱の放出が妨げられ、本体が過熱を防ぐために停止してしまうことがあります。
屋外に設置されている以上、室外機の掃除が必要になることもあるでしょう。



エアコンクリーニング業者ならオプションで室外機の掃除をしてくれます!
コンプレッサーの異常
室外機の心臓部とも言えるコンプレッサーが故障すると、エアコン全体の冷暖房能力が著しく落ちます。
電源を入れても全く動かない、または動作中に異音がする場合は、このコンプレッサーにトラブルがある可能性もあります。
交換や修理は高額になることもあるため、なるべく早く専門業者に相談することが重要です。
ファンモーターの故障
室外機のファンが回らなくなると、排熱がうまくいかず、安全装置が作動してエアコンが停止します。
「ファンの羽根が変形している」「モーターから異音がする」といったサインがある場合は、モーター自体の劣化も疑われます。
クリーニングやモーター交換は専門的な作業なので、自分で対応せずプロに依頼しましょう。
冷媒(ガス)の漏れ
冷媒ガスはエアコンの冷却・加熱に欠かせない物質で、これが漏れてしまうと室外機は正常に機能しません。
配管の劣化や接続部の緩みなどが原因で、冷媒の圧力が下がり、コンプレッサーが異常を検知して動作を停止します。
目視では確認できないため、ガス漏れが疑われる場合は必ず専門業者の点検が必要です。
電気系統の不具合
室外機には、制御基盤やパワートランジスタといった電気系統の部品もあります。
雷による電気的ショックや経年劣化などによって基板が故障すると、室外機が全く動かなくなることがあります。
交換には費用がかかりますが、トラブルの根本解決には避けられないこともあるため、信頼できる業者に相談しましょう。



これも自力での解決は難しいので、業者への依頼・相談が必須です!
エアコンの室外機が動かない時の対処法・ポイント


「室外機が動かない」という時は、”故障だ”とすぐには決めつけず、落ち着いて対処することが大切です。
室外機の不具合は、実はご家庭で簡単に解決できるものも多くあります。
まずは自分で確認・対応してみることで、プロに依頼するべきかどうか判断しやすくなります。
- リモコンのエラー表示の確認
- 運転機能・設定温度の確認
- コンセントの挿し直し
- 室外機の周りの風通しをチェック
- 応急運転を試す
- フィルターと吸込口の清掃
- 室外機が凍っていないかを確認
- 異音チェックとグリスアップ
リモコンのエラー表示の確認
室外機が動かないなどのトラブルの場合は、まずはリモコンに表示されているエラーコードを確認しましょう。
ここでエラーコードが表示されていなければ、「送風機能になっている」「室外機周辺にものが置かれている」なども考えられます。
エラーコードが表示されている場合は、メーカーのHPにアクセスし、該当のコードを検索しましょう。
運転機能・設定温度の確認
運転機能や設定温度をチェックすることも大切です。
原因の部分でもご紹介しましたが、送風機能だけが動いている状態では室外機は回りません。
室外機の作動しているかを調べるには、設定温度を一時的に極端に温度を下げ(もしくは上げ)て確認する必要があります。
また、冷房暖房の切り替えによって、一時的なエラーが出ている場合もあります。
送風モードや除湿モードを選んだあと、再度冷房に戻すことで正常運転に復帰する場合も。



「冷房なら18°」「暖房なら30°」に設定し、5分ほど待ちましょう!
コンセントの挿し直し
スマホやパソコンと同じく、再起動のような行動をすることでも復旧することがあります。
エアコンでいえば、一度コンセントを外し差し直すことで、内部の信号がリセットされ問題なく動くこともあります。



コンセントを抜いてから差し込むまでの時間の目安は2〜3分ほどです!
室外機の周りの風通しをチェック
室外機周辺にものがないかの確認も大切です。
落ち葉やビニール袋、雑草などが室外機の周囲にあると、通気が妨げられて異常停止することがあります。
設置場所が狭いベランダや地面に近い場所の場合は、風で飛ばされたゴミにも注意が必要です。
室外機の周囲を整理整頓しておくことも、重要なメンテナンスの一つです。



室外機にゴミや雑草が吸い込まれれば、故障の原因にもなります!
応急運転を試す
エアコンには応急運転ボタン(スイッチ)というものがついています。
上の対処法を行っても室外機が動かない場合は、応急運転を試してみましょう。
ボタン(スイッチ)はフロントパネルの右下などの場所についています(メーカー・機種によって違う)。
応急運転もできない場合は、エアコン本体か室外機が故障している可能性も高くなります。
フィルターと吸込口の清掃
エアコン本体だけでなく、室外機の吸込口にもホコリは溜まります。
吸気が妨げられると、冷却効率が下がって停止することがあるため、掃除機やブラシで優しくホコリを取り除いてみましょう。
掃除後に運転テストを行い、風量や音に異変がないか確認するのも忘れずに。



室外機の内部の掃除はプロに業者に依頼するのがベストです!
室外機が凍っていないかを確認
外に雪が降っている場合は室外機が止まり、エアコンが一時的に使えなくなることがあります。
特に室外機の上や周辺に雪が積もっているなら、どかすだけでもエアコンが動き出す可能性も。
メーカーや機種によって「低温暖房能力」といったものも違います。



雪の降りやすい・積もりやすい地域に住んでいる場合は、買い替えの参考にしましょう!
異音チェックとグリスアップ
ファンが回転する際にキーキーといった異音がする場合は、摩耗や潤滑油不足が原因の可能性があります。
下手に分解せずに給油口があるタイプであれば、市販の潤滑スプレーを使って回転部分に少量塗布することで、音が静かになることもあります。
「室外機が動かない」業者への依頼タイミング


室外機が動かない場合、メーカーや修理業者に依頼するタイミングは難しいです。
ご家庭でできる範囲を超えている症状を無理に操作し続けると、かえって故障が深刻化してしまうことがあります。
次のような症状が見られた場合は、できるだけ早く専門業者に依頼するのが安心です。
エアコンを安全に長く使うための判断材料として、参考にしてください。
- 強い異臭が継続する
- 異音が止まらない
- 冷暖房切替え時に動かない
- 運転開始後すぐ停止する
- 冷媒圧力が回復しない
- 電装部品の焦げや焼損跡がある
強い異臭が継続する
エアコン使用中にカビ臭や雑菌のような異臭が続く場合、内部でカビや細菌などが繁殖している可能性があります。
特に室外機の掃除は、自力で行うのは難しいです。
その点、プロの業者であれば、しっかり洗浄してくれるため、臭いの元を根本から除去できます。
異音が止まらない
運転中に「ガラガラ」「ゴーッ」といった異音が続く場合、ベアリングの劣化やモーターの不具合なども考えられます。
音の原因は表面からでは判断がつかないことも多く、自己流で分解してしまうと余計に悪化させてしまう危険があります。
専門知識と経験を持った技術者による点検・修理が必要です。
冷暖房切替え時に動かない
冷房から暖房、またはその逆に切り替えたときに、室外機だけが作動しない場合は注意が必要です。
これは、切替弁や制御基板にトラブルが発生していることが多く、分解点検を行わなければ正確な原因がわからないこともあります。



自力で対応できる範囲ではないため、すぐに業者に相談しましょう!
運転開始後すぐ停止する
エアコンの運転を開始してもすぐに停止してしまう場合、安全装置が作動していることが考えられます。
これは過熱や過電流など、重大なトラブルを検知しての自動停止です。
冷媒圧力や電流値の測定などが必要なケースが多く、専門の測定器を持つ業者による点検が不可欠です。
冷媒圧力が回復しない
冷房効果がなく、室外機が動かない場合は、冷媒圧力が適正値を下回っていることが考えられます。
ガス漏れやコイルの詰まりが主な原因ですが、対応には真空引きや冷媒の補充といった専門の作業が必要になります。
電装部品の焦げや焼損跡がある
室外機の内部を確認して、基板や配線に焦げたような跡が見つかる場合は危険です。
落雷や電気系統のショートによって部品が焼けている可能性があり、そのまま使い続けるとさらなる被害が広がります。
通電を止め、すぐに業者へ修理を依頼してください。



自力での対処は難しいので、メーカーなどに相談しましょう!
室外機を長く使うためのメンテナンス方法


トラブルを未然に防ぐには、日々のちょっとしたお手入れと、定期的な専門業者によるメンテナンスが欠かせません。
定期的なメンテは、室外機の寿命を延ばすだけでなく、電気代の節約や冷暖房効率の向上にもつながります。
定期的な掃除の重要性
エアコンのお手入れというと室内機だけを意識しがちですが、室外機の送風口にもホコリやゴミが付着します。
月に1回程度は、柔らかいブラシで送風口を軽く掃除するだけでも、熱交換効率が維持されます。
簡単にできる作業なので、定期的に続けることが大切です。
シーズン前後のプロクリーニング
エアコンの使用前と使用後、つまり年に1〜2回ほどを目安に専門業者によるクリーニングを依頼するのがおすすめです。
内部コイルの高圧洗浄やファン部分の潤滑など、一般の掃除では手の届かない場所までしっかり対応してくれます。
特に春と秋は予約が取りやすく、料金も比較的安い傾向があります。



室外機クリーニングのみの対応は難しい場合も多いので、【室内機+室外機】のセットで依頼しましょう!
適切な設置環境の整備
室外機は外に設置されているものなので、日差しや雨風の影響をもろに受けてしまいます。
周囲に落ち葉や雑草がたまっていると、風の通り道がふさがれて効率が下がります。
こまめに掃除をして通気スペースを確保することで、室外機の負担を軽減できます。



さらに、直射日光や風雨の影響を受けにくくするために、日よけやカバーの設置も効果的です!
室外機の故障はエアコンの買い替えがベスト?


何らかの理由から室外機が故障した場合、「エアコンの買い替え?」「修理?」に迷う方も多いでしょう。
エアコンは年々、省エネ化が進んでいるとはいえ、高い買い物なのは間違いありません。
基本的には【10年以上使っている・製造から9年以上経っている】エアコンは、買い替えの方が良いでしょう。
エアコンの寿命は10年ほどとされていて、製造から9年以上が経つとメーカー側の部品の保有期間が終了する可能性があります。



メーカーに修理の依頼をしても断られることも!
エアコンクリーニングの必要性と選び方


これまでエアコンクリーニングを依頼したことがない方は、「本当に必要?」「業者はどう選べばいい?」という不安を感じている方は多いです。
安心して依頼できるポイントを押さえ、後悔のない業者選びをサポートしていきます。
クリーニングによる効果
エアコン内部のカビ・ホコリを根こそぎ除去することで、空気の清浄化と省エネ効果が期待できます。
特にアレルギー持ちの方や小さなお子様がいるご家庭では、清潔な空調環境の維持が健康面で大きなメリットになります。
一的に家庭用エアコン1台あたりのクリーニングは、約9,000~20,000円程度が相場です(状態や機種によって変動)。



汚れを長期間放置は、修理費用や光熱費の増加にもつながるため、定期的なクリーニングが重要です!
信頼できる業者の選び方
料金だけで選ぶと、「内部洗浄が不十分」「追加費用を請求される」などのリスクもあります。
口コミや実績、作業内容の見える化(写真報告など)をチェックし、保証内容が明確な業者を選びましょう。
見積もり時の対応や質問への回答の丁寧さも信頼性のバロメーターです。
エアコンの室外機が動かないことについて:まとめ
この記事では、室外機が動かなくなる原因やその対処法、日常的なメンテナンス方法などについて詳しく解説してきました。
エアコンの室外機が動かない原因は、故障はもちろん、機能や温度設定、周囲の環境の影響などいくつか考えられます。
まず焦らず症状を確認し、「家庭で対応できる範囲かどうか」を判断し、可能であれば対処していきます。
異音や異臭、基板の焦げなどがある場合は、自己判断せずに早めに専門業者に依頼しましょう。
あわせて、定期的なメンテナンスを取り入れることで、エアコンを長く快適に使い続けることができるようになります!
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